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百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 39 魔法少女になった百合作家、魔法少女の心を掴む 最終日
332/420

39-10

セフィリア視点

 聖百合教本部、入り口へ向かう廊下にて。


「…………」

 今のゆきさん、正直見てられません。


「…………」

 それだけエレナさんを思っていたという事……の証明でもありますが。


「…………」

 そのエレナさんは……いない。


「…………」

 このままじゃ、ゆきさんは駄目になってしまう。

 そうなる前に、私が……!



 MA学園、執務室にて。


「お待ちしておりました」

 ゆきさんを救ってみせる。

 たとえ、悪魔に魂を売っても……。

 私がどうなろうとも、エレナさんの代わりに!


 ……ですが。

 その前に聞かないといけない事がありますね。


「エレナさんが行方不明なのはご存じでしょうか」

 今回の騒動、学園長が裏で手を引いているのであれば……。

 そもそも頼るべき相手を間違っている事になる。


「ええ、私も個人的な情報網を使って探しておりますが、見つかってません」

「その様子だと、学園長が何かしたわけではなさそうですね」

「セフィリアさん、確かに私はゆきさんに相応しいのはあなたとおっしゃいましたが、こんな直接的な方法を取ればゆきさんが傷つくのは明白でしょう?」

 ひなさんと魔王の命を奪った張本人が何を言っているのやら……。

 と思うところですが、この様子だと学園長は本当に何も関わって無さそうですね。


「お話は以上ですか?」

「…………」

 だったら、私がやる事はひとつ。


「私は、ゆきさんを救いたい」

「いいでしょう。さあ、こちらへ」

 学園長の表情が少し変わったような気がしますが……。

 今はそんな事よりも、この人の力を借りてゆきさんを……。


 そう思い、私は学園長の後を追っていった。


 …………。

 …………。

 …………。

 …………。


 …………。

 …………。

 …………。

 …………。


 …………。

 …………。

 …………。

 …………。


「!!!」

 あ、あれ……、私は眠っていた?

 ここは……?

 学園長の執務室?


「…………」

 誰も居ない……?

 学園長の姿も……ない?


 うぅ。

 何も思い出せない。

 どうなってしまったの?

 と、とりあえず起き上がらないと。


「…………」

 そうなると、私はこの部屋でずっと眠っていた?

 いや、そんなわけがない。

 きっと学園長はどこか別の場所にいるはず。


 ……それにしても。

 正直何をされたのか、まるで分からない。

 特別変わった様子もなさそうですし……。

 服装だって、ここへ来た時の聖百合教の巫女の格好のままですね。


「…………」

 結局、何だったのでしょうか……。

 分からない事だらけです。

 本当にこれでゆきさんを救えるのでしょうか?

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