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5-3

 実技試験当日。

 学生たちは、試験を受けるために教室ではなく別の広間へと移動する。


 そして広場へと到着したあたしは、フロリアンナ先生と学園長が居る壇上の方を向いた。


「うにぅ……。今日から実技試験を始めます」

 いよいよ始まるんだね。

 さてさて、どんな内容か……。


「試験は魔法による2対2の模擬戦を行います。組み合わせはこちらで決めていき、全員が当たるようにしますのでご安心を」

 入学で舞踏会なんてやるくらいだから、穏便かつ平和的解決ではないと思ってた。

 だから発表されても慌てたり驚いたりすることもないけれど……。


「ルールは、4人の誰かの魔法力が尽きるか戦闘不能になった時点で終了です」

 うーん、イメージトレーニングの成果は筆記試験で出てたのは分かった。

 でもやっぱり攻撃魔法使える気がしない。


「あと過度な攻撃や危険な行為も減点になりますのでご注意を」

 折角エレナが組んでくれたし、足手まといだけにはなりたくないな。

 ”ゆきが欲しい”なんて……。

 きゃーもう!

 何意識してるの!

 はぁ……。

 確かにエレナって性格男勝りだけど、よくみたら可愛いからなぁ……。


「この試合は、回復魔法専門の人たちも見ていますので、頑張ってくださいZzz」

 そういえば、遠くの方に見た事ない人がいる。

 回復魔法専門って事は、魔法少女の中でも支援向けの人らかな?

 うーん、ヒーラーってだけあってなんかみんな大人しそうというか、おっとり系が多い感じだ。


「全員ペアになっているみたいですし、それでは早速始めましょう。第1試合は――」

 どうやら余っている人とかはいないみたいだ。

 フロリアンナ先生は、最初に戦うペア2組を呼び出した。


 こうして模擬戦は始まった。

 みんなの戦いを見ていて分かった事は、舞踏会の時よりも例外なくレベルアップしているという事だった。


 戦いは次々とペアを変えて続いていく。


 模擬戦が進行すると共に、あたしの心の中にある不安は大きく膨れていった。

 何故なら、このままじゃエレナに迷惑をかけてしまうと思ったからだ。


「大丈夫だ。俺とゆきが居れば負けねえよ」

 あたしの不安を見抜いたのか、隣に居たエレナはあたしの手をぎゅっと握ってきた。


 やぁんっ。

 エレナの手、とってもあったかい。

 うううう、すごいどきどきしてる……。

 な、なんか今日のエレナ積極的すぎやしない!?


 それにあたしもなんか変だよ。

 どうしてこんなにも気持ちが昂るの?

 なにか変なものでも食べたかな……。


「次の模擬戦第5試合、ゆきエレナペアとミカエルウィーンペア、前へ」

 い、いよいよあたし達の出番……って。

 ちょ、ちょっと!

 いきなり最強ペアを相手するの!?

 そんなぁ~!

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