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百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 39 魔法少女になった百合作家、魔法少女の心を掴む 最終日
327/420

39-5

 時間を止める相手に勝つ方法……。


 もー!

 そんなんないから!!

 時を止め返すとか、超高速で動くとかそんなん出来るわけないでしょー!


「…………」

 うぐぐ、万事休すかな。

 あたしもいよいよここまで……。


「むっ」

 と思ったら、ミレーユが両手を広げて……。

 なにこれ煙?

 リングが白い煙で包まれていく?

 いったい何を……。


 しかもこの煙、何かキラキラしている。

 なんだろ、何かあるのかな?


 でも今更こんな事しなくたって、時間を止めて攻撃したらあたし倒せるよ?

 よくわからない……。


「この煙は魔法力を遮断するの。これで邪魔されなくなった」

「…………」

「魔法力を遮断するという事は、あなたの具現化能力も、私も時間を止める能力も使えない」

「えっ」

 あたしの力を封じるのは分かるけど、自分の能力も使えなくした……?

 何考えてるの。


「な、なにをする気なの?」

「あなたに興味が出てきたから、勝負をつけるのは話してからいいかなと思った」

 じゃあ別に今ここでしなくてもいいような。

 で、でも、ミレーユは本気みたいだし……。

 あたしも戦うより、お話した方がいいし……。


「ねえ、どうしてこの大会に出たの?」

 うーん。

 まさかひなの事言うわけにもいかないし……。

 誤魔化す局面でもなさそうだよね。


「……救いたい人が居るからだよ」

「救う? 大会と関係があるの? まさか病床の信者に優勝するから頑張れとでも言ったの?」

「そんなんじゃないよ」

「じゃあ何? 漠然としすぎて分からない」

 駄目だ、どうしたら納得してくれるんだろ。

 迂闊にひなの事言って、学園長にでも聞かれたら。

 ううん、絶対学園長ならあたしの動向を気にしているから、ばれちゃうよ。


「鈍いわね。この煙の中ではいかなる魔法も使えないのよ」

 そ、そんな事!

 何度も言われなくても分かってるよ!


 ん?

 魔法を使えない?


 という事は、学園長には何やってるか分からないって事……?


「非効率なのは嫌いだから、さっさと言って。言わないならとどめ刺すよ」

「う、うーん」

 この状況、言うしかないかな……。

 でも、ここでミレーユを仲間に出来たら大幅戦力アップだし。


 …………。

 ええい!

 迷うなあたし!!


「闇の核、勇者の成れの果てを救いたい」

 はー、胸がどきどきする。

 さあどんな反応するかな!


「……救えるの?」

「分からない。でも勝算は無くはない」

 ひなを救う方法。

 あたしにはひとつだけ心当たりがあった。


「確実ではないのね」

「うん」

 でもそれは、あくまであたしの推測でしかないから、思い通りにいくなんて無い。

 むしろ根拠がない分、失敗する可能性の方が高い。


 でも、このままじゃ。

 ひな、放っておけないもの。

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