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百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 35 魔法少女になった百合作家、魔法少女の心を掴む 3日目
294/420

35-2

 さあ、試合が始まったぞ。


「じー(・・)」

「…………」

 ハルフリーダちゃん。

 どう攻めてくるか……!


「じー(・・)」

「…………」

 明らかに格上の相手を倒している、油断は出来ない。

 さあ、どうする……!


「じー(・・)」

「…………」

「じー(・・)」

「…………」

「やあん(*ノノ)」

 な、なんで照れてるの……。

 というか、なんで攻めてこないの。


「おい、ふたりとも見つめ合ったままだぞ……?」

「どうしたんだ?」

「何やってるんだ?」

 うぐ、観客の人らの様子が不穏だ。

 そりゃそうだよね。

 ハルフリーダちゃんが照れているだけだもの……。


「ぜ、全力でいいですよっ!」

「う、うーん」

 いや、そうは言われても。

 誘ってるの……かな?


「じー(・・)」

 だ、だめだ。

 このままじゃ終わらない。

 やるっきゃない!


「勇者の剣!」

 どんな魔法なのか分からないけども、前の相手よりも動きは速いはず!

 だったらきっと!


 そう思い、あたしは勇者の剣を握りしめ、地面を強く蹴って一気に距離を詰めていき……。


「やああ!!!」

 剣を全力で横に振るった!


「危ない><」

 けど、当たらなかった。


「…………」

 う、うーん。

 実際に間に当たりにしてみて分かった。


 マジでどうやって避けているのか分からない事が分かった……。


「やあ!」

 それからもあたしは剣をハルフリーダちゃんめがけて振り続けた。

「怖いよお><」

 でも、当たらない。


「とりゃあ!」

「ひいっ@@」

 剣の振る方向とか、タイミングとかも変えてワンパターンにならないように攻めてみた。


「うりゃあ!」

「ぎりぎり><」

 でも、当たらない。


 だ、だめだ。

 まるで当たらない……。

 一見、絶妙な角度で避けているから、実は武術の心得があるのかな?とも思うけども。


「はぁー、どうにか避けれました^^;」

 そんな風には見えない。

 そう思わせて油断する作戦……なのかな?


「ならこれならどうだ。勇者の鎖剣!」

 と、ともかく!

 あたしの攻撃が避けられるのなら、避けられないようにするだけ!

 これでフランシーヌの時のように、リング全体攻撃だー!


「いっけえーー!!」

 チェーンの部分を伸ばして、それを振り回す!

 どうだ、もう逃げ道はないよ!


「あわわわ@@;」

 これには流石のハルフリーダちゃんも驚いているね?

 よっしゃあ!

 このままいってやるーー!!


「決着つくか……!」

「ハルフリーダも負けるなー!」

「ゆきちゃん頑張れー!」

 あたしの願いをこめた鎖剣は、まるで津波のようにリング全体へと振るわれる。

 これならハルフリーダちゃんだって、避けられないはず!


「ふー、今のは危なかったです^^;」

 だけど、あたしの鎖剣は空振りに終わってしまった。

 ハルフリーダちゃんは無傷だ。


 というか、確かに当たったよね?

 なんだろう、なんか剣が体をすり抜けたような風に見えたけども……。

 別に何ともなさそうだし。

 な、なんなの。

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