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33-5

 …………。

 …………。


「……グ装……了、……法力……液……填開始」

 とおくから、こえがきこえる。


「装填10%……20%……、脳……数70、感……係……55、正常……定」

 あれ、あたしどうなっちゃったんだろ?


「装填50%……60%……、……方のシンクロ……始」

 わからないけど、なんかからだにちからがはいらない。

 こえ、とぎれてる。

 なんだろこれ。


「装填80%……100%、……装……完了。……バースト……、…………始」

 でも、なんかすごくあたたかい。

 あたたかくって、きもちいい。


 …………。

 …………。


 なにこのかんじ。

 むねのなかから、わきでて……。


「感……係……80、……者の高揚を……」


 …………。

 …………。


 あ、あたまのなか、まっしろに……。


 …………。

 …………。



「はっ! ここは……?」

 あ、あれ?

 天井が見える……?

 あたし一体何を?


「エレナ!」

「ん……、ああ、ゆきか」

 おお!

 エレナが隣に寝てる!

 いやん///


 じゃなくてっ!

 なんでエレナが横で寝てるの?

 しかもここ、学園長の執務室……?


「お疲れ様でした。もう帰っていいですよ」

 えっ、いや、帰っていいですよって言われても。

 確かあたし、学園長に呼ばれて執務室へ行って……。


 あれ?

 結局、寝てただけのような?


「わかった。じゃあな」

 えっ。

 そこすんなり帰っちゃうんだ。

 あぁ!

 エレナ待ってよー!



 都内、聖百合教本部へ帰る道にて。


「ゆき。これ見ろ」

「ん?」

 エレナ、杖なんて出してどうしたんだろう?


「これで俺らが眠っていた時に、何されたか分かるだろ」

「おお! 例のあれだね」

 あたしとエレナが学園長に会う前にかけた魔法。

 それは、自分の身に何が起きたか記録する魔法だった。

 セフィリアにこっそり習ったみたいで、実戦初投入みたいだけども。


 うわっ!

 杖の先から映像が出てきた!

 しかもこれ、エレナやあたしの視点じゃなくって、少し離れたところで見ている感じだ。

 でも、この感じだと魔法は成功しているみたいだね。


 どれどれ……。

 学園長、なにやったんだろ。


 あれ?

 映ってる風景、執務室じゃない。

 ここって、学園地下探索した時に見つけた、たくさんのひな人形があった場所に似ているような?


 えっ。

 うそ……。


「な、なんだこりゃあ!!!」

「ひええ、これって!!」

 おちょ!

 あたしとエレナが、透明の液体が満たされたガラスケースの中で抱き合ってる!

 しかも裸で!!

 絶妙な角度なのと、足少し曲げているお陰で大事なところは見えないけども……。

 なにやってるの!


「プラグ装着完了、魔法力溶液装填開始」

「装填10%……20%……、脳波指数70、感情係数55、正常判定」

「装填50%……60%……、双方のシンクロ開始」

「装填80%……100%、溶液装填完了。レズバースト装置、作動開始」

 そのガラスケースの中の液体の色が、透明から薄緑色へだんだんと変わっていって……。


「感情係数80、被験者の高揚を確認」

 うひゃあー!

 ここで書いちゃうといろいろとまずい事が起きてるよ!!!

 やめてー!

 これ以上映像見てたら恥ずかしすぎて死んじゃう!!!


「ちょ、ちょっと! これ以上はだめー!」

「わかった! わかったよ!」

 エレナは慌てて記録された映像を止めると、杖をしまった。


「……で、なにこれ」

「し、知るかよ///」

「なにやってたのあたしたち……」

「ま、まあ抱き合っては……いたな」

「///」

「///」

 なにさせてるの!

 もーー!!

 はずかしいはずかしいはずかしい~~~~!

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