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32-6

 依頼を受けてから5日後。


 依頼人が居る館内、中庭にて。


「ごきげんよう。ゆきさん、みなさま」

「ごきげんよー」

「うっす」

「ごきげんよう、私達もお招きいただきありがとうございます」

 いよいよ今日は約束の日、そしてあたしの斬新な作品のお披露目の時。


 出来はかなりいい。

 しかも見た人はあっと驚く事間違いない……はず。


「作品、楽しみにしていますよ」

「う、うん」

 ひー。

 めっちゃ目輝かせている……。

 プレッシャーかかるう……。


 しかも、園遊会に来てる人。

 なんか偉そうというか、有力者というか。

 風格が滲みでている感じがする。

 普段着じゃ失礼かなと思って、魔法少女の衣装で来たけれども……。

 ドレスとかの方が良かったかな?


「皆様、本日の園遊会にお集まりいただき、ありがとうございます」

 依頼主の令嬢が挨拶始めた。


 あれ?

 ふと思ったけど、園遊会ってこの時代からあったんだ?


「各々、我が家の景観と料理、そしてワインを楽しんでいただいていると思いますが、本日はさらにもうひとつ、皆様に披露したいものがございます」

 きた!

 それってあたしの作品の事だよね!


「昨今、目覚ましい活躍でご存じの方も多いとは思いますが、聖百合教の教祖ゆき様が今回の園遊会のために新作を用意してくださいました」

 ひっ、一斉にこっち見た!

 あはは、笑顔笑顔……。


「おお!」

「あのゆき様が……」

「どんな作品なのでしょうか……」

 めっちゃ期待されてる。

 うぅ、プレッシャー感じるう……。

 お、お、おちつけ。

 作品の出来は完璧だ、絶対成功する。


「は、はじめまして。ご、ごきげんよう」

 ひゃー。

 言葉が出てこないよ~。


「おちつけ」

「で、でも~!」

「俺がいる、セフィリアがいる。何も怖がることねえだろ」

「う、うん」

 最初はこの作品のお披露目に、お手伝いが必要だから一緒に来て欲しいってお願いしたけれども……。

 やっぱり頼りになるね。

 エレナの励ましが、あたしの力になる。


「すー、はー。きょ、今日は皆様にあたしの新作を公開します」

 そうだ、何も恐れるな。

 あれだけ頑張った。

 リハーサルでは上手くやれた。

 みんないる、心配事なんて何ひとつない。


「新作とは……」

「聖百合教外で発表なんて!」

「なんと……」

 見てる人が偉い貴族?

 高貴な身分?

 関係ない、あたしはあたしだ。


「エレナ、セフィリア、準備はいいかな」

「いつでもいいぜ」

「はい」

 さあ、やるんだ。

 あたしの新作を見せてやるんだ!!

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