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30-10

 エレナについてきてたどり着いた場所。


「ここだ」

 それは、前にあたしとエレナが魔法少女ギルドのクエストで貴重な素材を分けて貰った人が居る屋敷だった。

 確か、アルって名前だったけか。


 あぁ、そういえば凄腕の魔法使いって話してたっけか。

 確かにそれなら、学園長の事も知ってそうだけども。

 100年も前じゃ厳しいかも?


「誰かと思ったら……、なんだお前か」

 って考えてたらアルが屋敷から出てきた。

 先がとんがっているつばの広い帽子、暗色のローブ。

 前も来た時に思ったけども、これぞ魔法使いって感じだね。


「よう、また来たぞ」

「別に来なくていいんだが……」

「まあそう言うなって」

 アルは煙たそうだから、本当に来て欲しくないっぽそう。

 都から離れてこんな闇と結界の境ぎりぎりの場所にいるくらいだから、人と接するのが嫌いなのかな。


「あー……、なんだ」

「ん?」

 アルはじっとあたしやセフィリア、ミカエルの方を見回し……。


「重婚か?」

「ち、ちげえよ!!」

 なるほど、エレナが旦那様で他はみんなお嫁さん。

 新妻を連れて来たって思ったわけね……。

 アルの勘違いに対して、セフィリアは片手を頬に当てて笑顔だし、ミカエルはため息をついているや。


「お前に聞きたい事がある、アルキメディス(・・・・・・・)

 おお、ついに核心に!

 って。

 え?

 アルって、あの勇者パーティのひとりのアルキメディスなの……?


「……どうしてその名前を?」

 しかもめんどくさそうな様子だったのが急に目つきが変わった。

 おおう、本当だった。

 エレナ、よく分かったね?


「ひなから聞いたんだよ」

「なんだと!! ひなに会ったのか!!」

「お、おう。そうだよ。なんだよ急にがっついて……」

 学園長の時もそうだったけど、みんなすごい必死だ。

 よっぽどひなの事が気になるんだね。


「よくわかりましたね」

「うふふ、流石ですねエレナさん」

「こいつがソフィアって名前を言ってたの思い出してな、ひょっとしたらと思ったんだ」

「うーむ、口を滑らせていたのか」

 いつの間にそんな事を。

 言ってたっけ……?


「まあ、言ってしまったものは仕方がない。じゃあ、お前らの学園長は勇者パーティのひとりだったってのも知ってるんだな?」

「まあな」

「ふむ、だいたい察しはついた。全く、お前達は……」

 アルキメディスは後頭部を雑に掻き毟りつつ、ため息を大きくついた。


「あなたが勇者パーティのひとり、アルキメディス……?」

「そうだ、魔法使いアルキメディスだ」

「魔法使いとなると、じゃあ残りは……」

「あぁ。ちなみにソフィアは僧侶で、セレラインは戦士だな」

 おお!

 これで全員の名前と職業が一致した!

 百合百合な手記もこれで誰がどんな事したのかわかるね……!

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