30-8
なんかもう超展開に続く超展開!
理解がついていけないよ!!
「やはり……」
「あらあら……」
ミカエルとセフィリアはなんかわかってた感じだし!
ま、またあたしだけですかー!
「ちょ、ちょっと!」
「建前は勇者を復活させて闇と戦う戦力にするってところだろうが……。本当は、ひなが好きだから蘇らせて会いたかったんだろ?」
かつて好きだった人を蘇らせたい、どんなことをしても会いたいだなんて。
なにそれ、めっちゃロマンチックじゃん。
……でも、よくよく考えるとひなと学園長って、女の子同士だよね?
まさかここでも百合展開とは。
つくづく百合に縁があるというか、なんというか。
「勇者の手記にも、仲間たちの仲がいいというのは書いてある。この表題の無い日記だって、あんたが書いたものだって考えれば辻褄も合う」
「…………」
「ゆきやゆきの百合本に妙に肩入れしてるってのも納得だ」
「…………」
「沈黙がその答え……ですね」
学園長は口をつぐむんだまま、何も言わない。
しかもあたしたちからも視線をそらしている。
「でもよ、それでもわからないんだよ」
エレナが腕組んで難しそうな顔してる。
まだ何かあるのかな……?
「ひなが学園長を憎んでいるという事」
あー……。
ああ!
確かに言われてみてばそうだよ!!
相思相愛だったらさ、なんでひなはあんなに学園長の事を憎んでいるんだろう?
なにかあったのかな。
「あと、なんで魔法少女の記憶を改ざんしているんだ? ただ後腐れの無い兵士を作りたいにしてはちょっと大げさすぎるだろ。闇の事もそうだし、ひなの事もそうだが、小細工せずにおおっぴらに協力を仰いだ方がいいと思うぞ」
この世界って、百合に対してすごく緩いというか全面的に受け入れられすぎているというか。
だから、エレナの言う通り全部ぶっちゃけてお願いした方がいいと思うんだけどなぁ。
別にさ、そんなん興味ねえ!って人も闇討伐出来ますっていえば、ノーとは言わないだろうし。
「で、それをしないって事は、あんたにはまだやましいところがあるって結論になるんだが?」
つまり、そういうことだよね。
……でも、これ以上何を隠しているんだろ。
うぅ、なんかすごく爆弾発言されそうで怖い。
「おお、エレナすごい!」
「見事です」
「今回は褒めておきましょう」
「だろ?」
どやぁってしてるエレナがかわいい。
今回のエレナは冴えてるなぁ。
やっぱ頼りになるね、イケメンだね!




