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「そろそろ作品完成するだろ?」
「うん」
具体的にはあと2~3日ってところかなぁ。
急にそんなこと聞いて、どうしたんだろ?
「そうしたらまた即売会するだろ?」
「たぶんね」
また音楽がどんどこどんどんして、ありがたられるのかな……?
場所を用意してくれるの助かるし、売れるの嬉しいんだけども。
正直あの演出はいいかな……あはは。
「即売会ってさ、毎回学園長来てるよな?」
「そう言われればそうだねえ」
確かに、学園長は皆勤賞だったような。
まぁ、学生の時から商人ギルドの人紹介してくれたりしてたし、いろいろ縁のある人だからね。
「つまり、即売会をやるって事は……?」
「どういう事……?」
な、なにどうしたの。
急に顔近づけて……。
ち、ちかいよ///
「学園には学園長がいなくなる。その間に学園内を調べ放題ってわけだ!」
エレナがどやぁって顔してる!
かわいいなあ……。
で、でも意外と名案かも。
なるほど、即売会で学園長を釣ろうっていう作戦だね?
「やっぱ学園長とか学園のこと調べるのがはやいんだろうなー」
エレナも気づいてた!
さっすがだね。
…………。
あっ、でも。
「あれ? でもあたしは即売会に居ないと駄目なんだよ? エレナも1番目の巫女だから出ないといけないし、セフィリアとミカエルに任せるの?」
そうなんだよ。
あたしとエレナが学園内にいけないんだよ。
セフィリアとミカエルなら、実力あるし信頼できると思うけども……。
「んなもん、ゆきや俺の姿に変身できる魔法を使える奴に頼めばいいだろ?」
「な、なるほど」
そんな都合のいい人、居るのかな……?
んーでも、ステルス能力を持つ魔法少女とかもいるから、探せばひょっとしたら……。
「よーし、明日になったら作戦をセフィリアにも伝えるぞ」
「うんうん」
「じゃあな!」
用事が済んだら、エレナはすぐさま行っちゃった。
あたしは再び、鏡に映る魔法少女姿の自分を見た。
「えへっ、エステレラだよ☆」
そしてポーズを決めたりしたけれども……。
「///」
ちょっと恥ずかしくなったので、元の姿に戻ってベッドに潜った。




