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29-4

「そろそろ作品完成するだろ?」

「うん」

 具体的にはあと2~3日ってところかなぁ。

 急にそんなこと聞いて、どうしたんだろ?


「そうしたらまた即売会するだろ?」

「たぶんね」

 また音楽がどんどこどんどんして、ありがたられるのかな……?

 場所を用意してくれるの助かるし、売れるの嬉しいんだけども。

 正直あの演出はいいかな……あはは。


「即売会ってさ、毎回学園長来てるよな?」

「そう言われればそうだねえ」

 確かに、学園長は皆勤賞だったような。

 まぁ、学生の時から商人ギルドの人紹介してくれたりしてたし、いろいろ縁のある人だからね。


「つまり、即売会をやるって事は……?」

「どういう事……?」

 な、なにどうしたの。

 急に顔近づけて……。

 ち、ちかいよ///


「学園には学園長がいなくなる。その間に学園内を調べ放題ってわけだ!」

 エレナがどやぁって顔してる!

 かわいいなあ……。


 で、でも意外と名案かも。

 なるほど、即売会で学園長を釣ろうっていう作戦だね?


「やっぱ学園長とか学園のこと調べるのがはやいんだろうなー」

 エレナも気づいてた!

 さっすがだね。


 …………。

 あっ、でも。


「あれ? でもあたしは即売会に居ないと駄目なんだよ? エレナも1番目の巫女だから出ないといけないし、セフィリアとミカエルに任せるの?」

 そうなんだよ。

 あたしとエレナが学園内にいけないんだよ。

 セフィリアとミカエルなら、実力あるし信頼できると思うけども……。


「んなもん、ゆきや俺の姿に変身できる魔法を使える奴に頼めばいいだろ?」

「な、なるほど」

 そんな都合のいい人、居るのかな……?

 んーでも、ステルス能力を持つ魔法少女とかもいるから、探せばひょっとしたら……。


「よーし、明日になったら作戦をセフィリアにも伝えるぞ」

「うんうん」

「じゃあな!」

 用事が済んだら、エレナはすぐさま行っちゃった。

 あたしは再び、鏡に映る魔法少女姿の自分を見た。


「えへっ、エステレラだよ☆」

 そしてポーズを決めたりしたけれども……。


「///」

 ちょっと恥ずかしくなったので、元の姿に戻ってベッドに潜った。

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