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4-3

「その時戦士は、魔王との戦いでも使わなかった伝説の剣の力を使ったのです」

 おお、きたよ伝説の武器。

 なんかいよいよゲームっぽいぞ。

 でも学園長はいたって真面目だから、フィクションなんかじゃなくて実際にあったんだろうなぁ。


「伝説の剣の力はとても強力で、王都を中心に巨大な結界を作り闇の浸食を防ぐ事に成功しましたが、戦士はその反動によって命を落としてしまい、また伝説の剣も粉々に砕けてしまったのです」

 勇者に続いて戦士までも……。

 しかも伝説の剣まで無くなっちゃったとか。

 まぁ、結界ははられて闇の浸食は防いだみたいだし、やっぱ大丈夫のような?


「結界があるなら、もう大丈夫なんじゃないかな? わざわざ危険な事しなくても、ゆっくり対抗策を考えればいいよね?」

「もちろん国の高官らにはそういう考えの者もいました。これ以上英雄を失えば、人々はより不安になってしまいますからね」

「うんうん」

「ですが、そうもいかなかったのです。闇の力は予想以上に強く、結界が日に日に押されつつあるのです。このまま闇の浸食が広がり、結界の力は負けてしまうのではないかと人々は恐怖しました」

 その世界を侵食する闇ってなんなんだろう?

 どこからきて、何故この世界を飲みこもうとしているのかな。

 結局、対抗策も無ければ調べる事も出来ないままって感じだけども。


「その時、天啓がもたらされたのです」

 ほほお、何かいい方法でも見つかったのかな?


「闇を払うべく結成された部隊にて、ある一人の魔法使いの少女が参戦したのですが、なんとその少女はわずかながら闇を払う事に成功したのです」

「おおー」

「その事実を知った我々は研究と実験をかさねた結果、十代の少女が使う魔法にのみ闇を払う力がある事が分かりました」

 それで魔法少女じゃないと駄目ってわけだね。

 まぁ、詳しい理由とかは相変わらず分からないけども、魔法少女が必要ってのは分かったよ。


「国は全ての力をあげて若き魔法使い、すなわち魔法少女の育成に努めました。堅牢な王城を学び舎へと変えたくらいにね」

「それって、もしかしてここですか?」

「ええ」

 なるほど。

 確かにお城っぽい感じだったけども、まさか本物のお城を使っているなんて。

 王様もかなり思い切った事したなぁ。


「ゆきさん。魔法少女として闇へ立ち向かう事は恐ろしい事です。ですが、我々はあなた方に頼らざるを得ないのです。どうか力を貸してください、そしてこの世界を救ってください」

 この世界が危なくって、本当なら戦場には出ないような女の子の力も必要。

 それはわかるけども。


 別にあたしじゃなくてもいいような?

 もっと魔法得意な子もたくさんいるわけだし……。

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