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28-11

 さすがは高ランカーチーム、逃げると決めたら早い。

 生き残った魔法少女たちは次々と闇の核から離れ、元来た道を戻っていく。


 ……あたしたちを置いていって。


「ちょ、ちょっと!!」

「おい! 置き去りかよ!!!」

 そりゃあ、あんなの相手にして足手まとい連れていくなんて無理なのは分かるけども。

 きっぱりとあたしたちを見捨てるなんて!


「……困りましたね」

「くそ、もうあいつらの姿が見えなくなった」

 後を追うにも、もうどこへ行ったか分からない。

 やばい、本当に取り残された。


「…………」

 しかも、闇の核から出た魔法少女がこっちを見てる……。

 今までまじまじと見る事なかったけども、目の光が無いせいですごく怖い。


「くそ! 俺は諦めねえぞ!!」

 そ、そうだよ!

 怖気づいている場合じゃないよ!


「ゆき! 百合バーストだ!!」

「うん!!」

「私もマジックリカバリー能力で補佐します。こんなところで死ねませんからね」

 あたしがエレナの魔法力を何倍にして、しかもセフィリアが魔法力の補給をし続ける。

 増幅され続けるエレナの魔法力によって放たれる一撃は、高ランカーの魔法の威力を超える……と思いたい。

 ともかく、今はこれにかけるしかない!!


 だからあたしは、エレナに抱きついて目を見た後、ゆっくりと口づけを交わした。


 …………。

 …………。


 はぁ、こんな緊急時だっていうのに。

 すごくどきどきしてる。


 …………。

 …………。


 大好きなエレナ、あたしのエレナ。

 あなたがこんなにも近くって、あなたがこんなにも温かくって。


「ゆき、ありがとうな」

「うん」

 気がつくと、エレナの体からはまばゆい光を放っていて、背中には光の翼が生えていた。

 百合バーストは成功したんだね。


 エレナはあたしの肩を優しくつかんだまま、ゆっくりと離れていき……。


「いくぞ」

 杖を地面に突き刺すと、敵の方へと手をかざす。

 杖にはみるみると炎と光が集まっていき、闇の核すらも飲みこむ巨大な火球へと成長し……。


「俺らの全力、食らえええええ!!!!」

「エレナ! いっけええ!!!!」

「はああああ!!!!」

 そしてそれを解き放った!

 巨大な火球は闇の核の魔法少女を飲みこみ、闇の核へぶつかり大爆発を引き起こす!!


「あたしがみんなを守るから! 勇者の盾!!」

 それから生まれる衝撃は、あたしの力で防御!

 これで攻撃を受けるのは闇の核とそこから生まれた魔法少女だけ!!


 完璧な連携だよ!!

 これならいける!!

 というか、いってお願いっっっ!!!!

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