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そんなわけで、あたしは街のすれ違う人たちにありがたられ続けながら、魔法少女ギルドへ向かった。
魔法少女ギルドの本部内にて。
「こんにちは~」
「うっすー」
「待ってましたよ。ふふ」
おや、セフィリアがいる。
もう来てたんだね。
「聖百合教の方々ですね? もうしばらくお待ちくださいね!」
……うん?
なんか宗教単位で呼ばれたような?
いつもは魔法少女単位なのに、気のせいかな。
まあいいや、お姉さん案内してくれてるところに座って待っていよう。
「うーん」
それにしても……。
「どうした? ゆき?」
「なんか今日って人多くない?」
「そうだなー」
そうなんだよ、なんかいつもより人が多い。
しかも、魔法少女ギルドに居る人ってコミュニティが出来ているのか、だいたい同じ顔触れなんだよね。
でも今は見た事ない人もいる。
おや、あれってリゼットかな。
あんなランク高い人もいるんだねえ……。
「あら、聞いておられなかったのですか?」
「なんだろう?」
「何がだ?」
んん?
何かあったのかな。
「私達は成果を認められて、大規模闇掃討戦のメンバーに選ばれたのですよ」
「だ、だいきぼ……?」
「なんだそれ?」
また初めて聞く単語が出てきた……。
名前から察するに、魔法少女いっぱい出兵させて闇と戦うのかな?
「闇が結界を日に日に押していっていますよね」
「うん」
「ですが、最近その勢いが弱まっているそうです」
「ほう……」
「魔法少女ギルドとこの国は協議の結果、今回の掃討戦を実行するに至ったというわけですよ」
なるほど、だいたいあたしの予想通りな感じだ。
……ん?
勢いが弱まっている?
何かあったのかな?
「ですが、魔法少女全員が参加できるわけではありませんよ。ギルドや国、あるいは貴族の推薦がなければ駄目なのです」
「で、俺らが選ばれたってわけか」
「はい」
なんか怖そうだけども、とっても名誉な事だってのも分かった。
うーん。
エレナやセフィリアは強いけども、あたし最近作家活動しかしてない。
大丈夫かな……。




