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26-3

 こうして、エレナの家族と合流したあたしは、聖百合教の本部である建物へ彼女たちを連れていった。


 聖百合教本部内、エントランスにて。


「おおおお!!!」

「ひろい!!」

 やっぱりそういう反応するのよね。

 あたしも最初に来た時と同じだ。

 じゃあ……。


「ここを自由に使っていいからね」

「ここ全部!」

「うそ……」

「本気か!」

「うん、そうだよ。好きな部屋使ってね」

「おおおおお!!!」

 やっぱそうなるよね。

 みんなすごい興奮してる。

 そうだよなぁ、大きい屋敷だし教徒の人が増えたとはいえ、部屋もまだまだ余ってるからね。


「ゆきちゃんすごい!!」

「ゆきちゃんかっこいい!!」

 どうやらようやくあたしが教祖だという事が分かったらしく、目を輝かせてこちらを見ている。

 それと同時に、他の教徒の人の視線が気になってしまう。


「あ、あと一応、ここでは教祖様って呼んでね……」

 あたしは全然ちゃん付けでもいいんだけども。

 流石に他の教徒がいるから、ちゃん付けはやっぱよくないかなあ。

 さっきも、ちょっと視線怖かったからね……。


「はーい! 教祖様!」

「ありがとう! 教祖様!」

「うんうん」

 かといって、純粋無垢な子らに教祖様と呼ばせるのもやっぱ……うーん。

 ちゃんと素直にいう事聞いてくれるの嬉しいんだけども……。


「すまんな」

「ううん、大丈夫だよ」

「賑やかになりますね。うふふ」

 そうだよね、大人多かったしエレナも喜んでくれてるし良かった。

 それに、エレナの家族って事はあたしの家族でもあるんだよね。

 あたしとエレナの子供……、きゃー///


「そういえば、先ほど魔法少女ギルドに居た方からこのような物を受け取ったのですが……」

「うん?」

 って舞い上がってる場合じゃない。

 セフィリアがカバンから何やら出してきた。

 なんだろう?


「手紙……なのか?」

 それは、しっかりと封がされている手紙だった。


「ぱっと見そうだけども、開けてみよう」

 あたし宛って事は、中身開けてもいいんかな?

 読んでみよう。

 破らずに綺麗に開けてっと……。


 ”今日の夕暮れ時、地図の位置で待つ”


 な、なんじゃこりゃ。

 地図……ってこれかな。

 ここは……、どこだろ?

 普段行かない場所かも。


「行くのか?」

「うーん」

 待つって事しか書いてないし、正直不気味だけども。

 でも都の中だから闇の仕業とかじゃなさそうだよね?

 このまま放っておいてもいいけど、気になる……。


「行くなら、俺も行くぞ」

「えっ、いいの?」

 エレナが一緒に付いてきてくれるなら頼もしい。

 でもいいのかな?

 あの子ら来たばっかりだし、ついていなくても大丈夫かな?


「うふふ、私が見ますよ。エレナさんはゆきさんをお願いしますね」

「ありがとう。じゃあ行ってくる」

 本物の宗教家の娘だし、多分子供に慣れ親しんでいるだろうから、そんなセフィリアが居てくれるなら安心だね?

 ちょっと何があるか分からないけども、呼び出された場所へ向かってみよう。

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