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百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 23 魔法少女になった百合作家、秘密に少しだけ触れる その2
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23-8

 というわけで、ミカエルが考えてきたルールに沿って、勇者の手記の解読に取り掛かった。


 ……わけだけども。


「うーん、意味不明な単語だね」

「なんだこれ……」

「あらあら」


 それでも解読には至らなかった。


「他の方法を試してみましょう」

「ミカエルさん、他の解読方法も?」

「ええ、あと20通りくらいは」

「そんなにあるんかよ!」

「おい、ミカエル様が考えて下さったのだぞ。なんだその物言いは」


 というわけで、その20通りの解読方法も引き続き試してみた。


 ……わけだけども。


「うーん」

「これでも分かりませんか……」

「やっぱり、ただの日記なのかも?」

「本当にそうかもしれません」

 い、意外と諦めが早かった。

 まあでも、そうだよね……。

 解読方法全部試しても、何も無かったもの。


「まー勇者が、身内同士で仲良くしている日記を隠したかったってだけだろーな」

 エレナの言う通りだよね。

 普通、誰が好きとか誰と仲良くしたとか、そんなの隠しておきたいもの。

 伝説の勇者だから、隠し場所もそれなりのスケールだった……のかもしれない。


 にしても、期待外れというか。

 ちょっと残念だったなあ。


「…………」

 あれ?

 セフィリアがずっと手記を見ている。


「セフィリア?」

「え、あ、はい」

「どうしたの?」

「ええ、ちょっと気になる事がありまして」

 むむ、表情が真剣だ。

 何か分かったのかな?


「確かにこの勇者の手記は、勇者とその仲間たちの仲の良さが書かれております」

「そうだな、それが何かあるのか?」

「それが答えになっているのかと思いまして」

「……どういうことだ」

「たとえばこのページのこの文章、”勇者は戦士と手を繋いだ、すごく胸が高鳴った”という翻訳結果に相当する部分なのですが……」

「ほおほお」

「こうやって、直接的な触れ合いがある文章を抽出していき……」

 セフィリアはページをめくりながら、別の紙に文章を転記していく。


「うーん、やっぱただの文字の羅列だな」

「だよねえ……」

「む、そうでもありません。たとえばこの文章、ここをこうやって繋げあわせると……」

 そしてその転記した結果を元に、ミカエルは文字を並び替えていく。


 ”(ミミズがのたうったような文字の集まり)”


「それを翻訳すると……」

 さらに並び替えた文字の翻訳結果を、紙へと書いていくと……。


「おい、これって……」

「えっ、うそ」

 おおお!

 なんかそれっぽい単語になった!!


「ネオ・ユリバース……?」

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