22-11
それから4日後。
魔法使いのアルから鱗粉を貰ったあたしたちは、商人ギルドの人たちが集めてくれた残り2品も手に入れると、品物を渡すために学園長のもとへ向かった。
MA学園、学園長の執務室にて。
「お疲れ様です。確かに品物受け取りました、魔法少女ギルドの方には連絡しますね」
「おう!」
「ありがとうございます!」
ふー、これで依頼達成だね。
一時はどうなるかと思ったけども、本当何事もなく終わって良かったよ。
「それにしても、赤熱蝙蝠蛾の鱗粉はかなり大変だったでしょう? よく見つけてくれました」
「まあな」
「う、うん」
やっぱり集めるのは大変って事、知ってるみたいだ。
まさか貰ったなんて言えないよね……。
「どのように手に入れたのです? 興味がありますね」
「あっ、えっと」
ひえっ、聞かないで!
どうしよう。
うーんうーん。
「それは秘密だ。ばれたら商人が押し寄せてくるからな」
なるほど、エレナうまい。
これなら言わなくたって不自然じゃない。
「確かにそうですね。……魔法の解除にはもう少しだけお時間をいただけませんか? 必ずしますので」
「わかった。待ってる。じゃあな」
「失礼します」
こうしてあたしとエレナは、学園長の依頼を達成したわけだ。
今回のはちょっと難しかったと思うし、ポイントもたくさんもらえそうかも?
そう思いつつ、魔法少女ギルドへと向かうために執務室を出て行った。
学園内の廊下にて。
「これで依頼も終わったね」
「うーむ」
折角依頼が終わったのに、エレナが何か考え事をしている。
どうしたんだろう?
やっぱりセフィリアの事かな。
確かに、すぐには治さなかったのは気になるよねえ……。
ちょっと聞いてみよう。
「どうしたの? エレナ」
「なあゆき、俺らって強くなったよな?」
「え? まあ、うん」
あれ、あたしと思っている事違った。
急にどうしたの。
そりゃ、入学当初よりかは強くなったとは思うけど……。
「もう1度、学園内探検してみようぜ」
「ええっ!」
「ほら、前は分からなかった場所も今だと何かみつかるかもしれんからな。よし、いくぞ」
「ええええええ!!!」
ちょ、ちょっと!
いやいや見つかったらまずいよ!
って、あああああ!!
手を引っ張らないで~~!!




