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22-3

 そんなわけで、いきなり学園長のところへ向かう事になった。

 あたしは何度も止めたんだけども、エレナは行く気満々だし……。

 結局、そんなエレナを止める事も出来ず、かといってひとりにする事も出来ず。


 そしてMA学園の執務室に到着してしまった。


「お久しぶりです。依頼を受けて下さったのですね」

 学園長はいつも通り部屋の中にある花に水をやっていた。

 執務室とか、卒業者が学園にすんなり入れたのはちょっと驚きだったけども。


「この材料を探してきて欲しいのです。詳細はこちらの紙に書きました、期日は14日程度でお願いします」

 ジョウロを机の上に置くと、引き出しの中から1枚の紙きれをだしてきた。

 あたしはそれを受け取ると、中に何が書かれているのかを見ようとした。

 その時だった。


「なあ学園長」

「なんでしょうか、エレナさん」

 エレナは少し意地悪な笑みを見せながら、ゆっくりと学園長の方へと迫ると……。


「魔法少女の気持ちを変えて、どうするつもりなんだ?」

「ちょ、ちょっと! エレナ!!」

 顔と顔を近づけ、視線を合わせながらそう告げた。


「あとセフィリアを治してくれ、やったのはあんただろ」

「ひええ、そんないきなり……」

 ふ、ふたりとも近い。

 お互いにお互いの目をめっちゃ見てるし!

 こ、これじゃ完全に不良の喧嘩だよ!


「何か勘違いしておりませんか? そんな力は私にはありませんよ」

「…………」

 しかも核心に迫る事をこうもずけずけと言っちゃうなんて。

 ああああもう!

 もしも学園長が本気で魔法使ってきたら……、逃げられないどうしよう。


 うわぁ、しかも気まずい雰囲気だし。

 な、なにこれどうしよう。


「雰囲気が変わらないと思っていたので、変だとは感じておりましたよ」

「ああ、あいにくだが学園長の魔法は効かないな」

「おかしいですね、卒業式の時はそんな感じではなかったですが」

 ひえ、エレナの圧はんぱない。

 でも学園長も負けてない。

 あたしがあんなんされたら、絶対涙目になっちゃうよー!


「…………」

「…………」

 ね、ねえ。

 何でふたりとも黙っちゃうの。


「…………」

「…………」

 どうしよ、あたしなんか言った方がいいのかな。

 うーんうーん。


 あー駄目だ―!

 何も思い浮かばないー!


「いいでしょう。お話ししましょう。ですがこの事実は王族の一部にしか知りません、他言無用でお願いします」

「ああ、分かった」

 おお、なんか動きがあった!

 ってそんな内緒の事話すなんて……。

 どんな内容だろう?

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