20-4
「まずは魔法少女の具体的な活動についてだよー!」
うわ、次は紙芝居みたいなの出してきたよ……。
しかも絵うまいな!
あ、あたしより出来るかも、あはは……。
「むかーしむかし、あるところに悪い魔王がいました。……ってここはみんな知ってるから省略ー!」
ええっ……。
紙芝居の数ページ分ポイーってしちゃったよ!
いやまあ確かに魔王が過去に世界征服していたとか、闇が出た理由とか習ったけどけどさ……。
って、んん?
闇が出た理由ってなんだろ?
確か魔王を倒して、勇者パーティのメンバーはそれぞれの道を歩んで、そこから何の前触れもなく?
まるで自然現象のように??
「魔法少女にやって欲しい事! それは闇を討伐して世界を救うのですが……」
おっと、今は考えている場合じゃない。
お姉さんの話を聞かないと。
「ただ闇雲に突っ込んではいけません! 闇だけに」
何かルールがあるんかな?
さりげなく親父ギャグ入れてきたけど、みんなスルーだ。
あたしも突っ込まないでおこう。
「各魔法少女の活動は魔法少女ギルドが管理しておりますので、ここで闇の討伐申請を出してから向かってね!」
ほおほお。
試験でやった時も、普通の兵士の人と力を合わせてやってたからなぁ。
孤立無援、単騎で突撃していくってのは危ないし、闇に飲みこまれたら帰って来れない言ってたからね。
「申請の方法は、実際に受ける時にまた説明するから、ここでは省略するね!」
やっぱり闇へは闇雲に突っ込んじゃ駄目なんだね。
……見た目綺麗だし、絵だってうまいけど、ギャグは面白くないかな。
「じゃあ次は、魔法少女ランキングについてのお話だよー」
そういえば、グランドリリィ決定戦の時にミカエルがランク10とかどうとか言ってたような。
学内の成績とか、闇レベルとか、いろいろランク付けすごいねこの世界。
「MA学園の首席卒業者はランク10からのスタートだけど、それ以外の新人さんはランク無しからスタートになりまーす」
あれ?
じゃあどうなるんだろ。
「じゃあランキングはどうするのかな~? みんなの意見も聞いてみよう」
えっ、急にこっちに聞いてきたよ。
そんなの分からないよ……。
あたしに当たるな、あたしに当たるな……!
「はい! エステレラさん!」
「ひっ、あ、あたし!」
ひえええ。
あたしに当たっちゃったよお~!
「うーんうーん……」
「さあ、頑張って!」
頑張ってって言われても、分からないよ!!
うーんうーん、こういうのってえっとうーんと……。




