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20-2

 こうしてあたし達は、魔法少女ギルドっていう場所へ行く事になったわけだけども。


 今は普通の格好だから、魔法少女に変身しなきゃだよね。

 変身しろ~、変身しろ~!

 うーんうーん。


 って、なんかいつも悩みながら変身するのかっこよくないかも……。

 もっとこう、セリフとかポーズとか決めたら変身するようにしなきゃかも。


「ゆき、どうした?」

「どうかされましたか?」

 うわあ、ふたりとももう変身し終わってる!

 はやいよ!

 あわわ、急いで変身しなきゃ……。


 えいっ、変身だ!


「ふう」

 と、とりあえずそれはまた今度考えるとして……。

 やっぱり変身して魔法少女になると、なんか変な気持ちになってきちゃう。

 なんだろうこれ、胸がどきどきしちゃって……。


「えへっ、エステレラだよ☆」

「ど、どうしたゆき」

「へ? あはは! なんでもないかな!」

 気がつくとあたしは利き手でピースを作っていて、その手を目元に当ててポーズをとっていた。

 当然、エレナはあたしの唐突な行動に軽く引いていて、それを見たあたしもふっと我に返る事が出来たわけだけども。


「エレナさん、ゆきさんに渡す物があるでしょう」

「あ?」

「あれですよ、あれ」

 ふたりで何か話している。

 どうしたんだろ?

 やっぱ、あたしの行動の事かな……。


「ゆき、これやる」

 なんだろう、指輪かな?


 って指輪!

 もしかして、結婚したから結婚指輪かな!


「本当に、貰っていいの?」

「おう。俺はもうつけてるからな」

 そっかー!

 そうだよなあー!

 あたしとエレナは夫婦なんだよなぁー!


 …………。

 …………。


「どうした? いらないのか?」

 きゃー!

 またどきどきしてきちゃった///

 やあん///

 とろけそうだよぉ///


「い、いります! つけるね///」

「……なんで赤くなってるんだ?」

 はぁ、今すぐにでもいい。

 エレナに抱きつきたい、大好きなエレナともっと仲良くしたい。

 だから指輪を薬指につけて……。


 あれ?

 指輪をつけたら、変身した時に変な気持ちがすぅっとおさまっちゃったよ??


「特にきつかったりしないか?」

「へ? う、うん。ぴったりだよ」

「そうか。良かったな、じゃあ魔法少女ギルドへ行くか」

「うんうん」

「うふふ」

 もしかして、あたしが変な気分になるのを抑える魔法がかけられたとかかな?

 そういえば、セフィリアが学園長に気をつけろとか、魔法少女には謎が多いとかいってたっけか。

 うーん。

 考えてもよくわからないや……。

 ま、まあ今は魔法少女ギルドへ行こう。

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