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20-1

 新しい家に住んでから数日後。

 聖百合教の本拠地内にあるあたしの私室にて。


「ゆきさん、エレナさん」

「うん?」

「あー? どうした?」

 セフィリア、急に真顔でどうしたの……。

 あたし何かやったのかな。


「…………」

「…………」

 ちょ、なんでそんな無言なの。

 なんでそんな間を溜めているの。

 ファイナルアンサーまだ言ってないよ……?


「おふたりの式はいつにしましょう?」

 へ?

 し、しきぃ……?


「ちょ、ちょっとセフィリア!」

「おまっ!」

「うふふ、忘れておりませんよ。むしろやらないのでしょうか?」

 そういえばそうだね。

 もうエレナとは婚約するって決めちゃったからね。

 今更だけども、やっぱ恥ずかしいなあ!


 結婚式かぁ。

 純白のドレスを着て、教会の中で神様に永遠の愛を誓う……。

 しかも女の子同士!

 んんー!

 いいシチュエーションだ。


 その当事者があたしなんて、夢にも思っていなかったけどね……。


 とまあ、結婚式は大事だね。

 確かにやるべきだよ。

 あたしもエレナとならやってみたい……んだけども。


「それなんだけども……。もうちょっと魔法少女としての生活が慣れたらにしようかなって思うの」

 グランドリリィ決定戦では勢いに任せて言っちゃったけど、やっぱりまだ時期尚早というかなんというか、今じゃないような気がする。


「あらあら、そうなんですか」

 セフィリアは頬に片手をあてて残念そうな表情をしている。

 ……完全に世話焼き役だね。


「あ、でも、エレナの家族は今すぐでも連れてきてね」

 儀式的なものは後回しにしても問題ないけど、とりあえずエレナの家族については放っておけないから、これだけは今言っておかないと駄目だよね。


「いいのか?」

「うん。一応あたし教祖だからね! 教祖権限でどうにかする!」

「ゆき、ありがとうな……」

「うふふ、仲がよろしいですね」

 女に二言は無いよ!

 それにこんだけ広かったら人が増えても大丈夫だからね。

 商人ギルドの人も大げさすぎると思ってたけど、今はすごく感謝しているよ。


「結婚の事はわかりました。それじゃあ次は魔法少女の活動についてですね」

「セフィリア、魔法少女になって闇と戦うのはわかったけども、具体的にどうするの?」

「そりゃお前、現地へ行ってばばっとやっつけるんだろ」

 正直、あたしは魔法少女になったわけだけども。

 学園を出てから数日間、特に何も連絡がきたわけでもない。

 やっぱりエレナの言う通り、自ら戦場へ行って戦うのかな?


「私も詳細をまだ聞いていないので、魔法少女ギルドへ向かいましょうか」

 セフィリアはそのあたりは分かってないらしい。

 てか、ま、魔法少女ギルド?

 そんなのあるんだね……。

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