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19-6

 あたしはブランディの案内で、聖百合教総本山である改装した宿屋の中を歩き……。



 総本山内、教祖の私室にて。


「こちらです」

「おお……」

 広さもひとりで過ごすには十分すぎるし、家具は一式揃っていて、全部綺麗に掃除してある。

 色調とか作りはエントランスや道中と同じだけど、豪華さや華やかさはなくって、でもそれが逆にそれが落ち着いた感じと清潔な感じを出していて、なんかこうすごくいい部屋だね。

 あたし至れり尽くせりだ……。


「それではごゆっくりとしてください」

「ありがとうね」

「……(こく)」

 ブランディは軽く頭をさげ、あたしの部屋から去って行った。


 さて、荷物片づけないと。

 ここは作業台に使えるかなー?

 じゃあここに画材をおいてっと……。


 そうやって、あたしは持ってきた荷物を思った場所へ置いていき……。


「ふー」

 そこまで物がなかったから、意外と早く終わったね。

 これで新しい生活が始められそう。


「失礼します。教祖様」

 おや、扉から声が聞こえてきた。

 誰だろ、パトリシアやブランディじゃないような。

 でも……、どこかで聞いた事があるような?

 エレナではないし、うーん誰だったけかなぁ。


「はーい、どうぞ」

 まあいいや、待たせるのも悪いからね。

 とりあえず呼んでみよう。


「あなたは!」

「ごきげんよう。教祖様」

 あたしの目の前に現れた人物。

 それは学生の頃に一緒だったセフィリアだった。


「なんでセフィリアがここに!」

 しかも、セフィリアは魔法少女の格好でも十字聖教の格好でもない。

 なんと、聖百合教の装束を身に纏っている。


「ってか、十字聖教はいいの……?」

「はい」

「いや、そんな簡単に言われても……」

 そうだよ。

 確か司祭様の娘だったよね……?

 絶対背信行為とか言われて、またあの助祭あたりが来そうだよ。

 いや、助祭じゃなくても普通の信徒でも許せないと思うんだけども。


「お父様にはちゃんと説明して承諾を得ましたので、問題ありません」

「そ、そうなのね」

 う、うーん。

 本人が良いって言うならいいのかな。

 ほんと、どうなってもしらないよ……?


「それで、なんでここにいるの?」

「聖百合教の監視です」

「えっ」

 いやいやいや……。

 しかもそんなはっきり言わなくても……。


 まぁでもそれなら分かるかなぁ。

 いや、あたしはそもそも宗教創始しようなんて思ってなかったんだけどね。

 でもこんな立派な建物構えて、あたしや商人ギルドの人以外にも巻き込んじゃって、本物の宗教やってる人らから見たら怖いよね……。


「というのはお父様を納得させるための口実、本当はゆきさんやエレナさんと一緒に魔法少女の仕事をしたかったのです」

「あ、ありがとう」

「どういたしまして、うふふ」

 こうしてあたしとエレナ、そしてセフィリアや、聖百合教の魔法少女たちとの新たな生活が始まったのであった。


 うーん。

 あたしどうなっちゃうんだろう。

 で、でも!

 教祖はともかく、作家活動は頑張るぞ!

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