19-1
卒業式から翌日。
学園内自室にて。
卒業した学生は速やかに学園を出て行く決まりなので、あたしは部屋を出て行くため荷造りをしていた。
うわっ、最初に描いた絵が出てきたよ。
学園長に認めて貰おうといろいろ描いたけど、絵が生きてないって言われたんだっけかなぁ。
今見てもよく分からないし、出来も悪くないとは思うけども……。
実際に出版している本は好評だから、きっと大丈夫なのかな。
他は、画材とかも持っていかないと。
使い慣れた道具だからねえ。
最初のうちは、この世界の道具に慣れるのも苦労したねえ……。
そういえば、寝て起きたら学生服でもなくって、学園に連れてこられた時の格好に戻ってた。
魔法少女から普通の子に戻ったからかな?
あれ?
もしかしてこれって、……変身?
おお!
やっぱ魔法少女といえば、変身だよ!
いよいよそれっぽい感じになってきたね!
それにしても、実際に当事者になってみると意外と便利だね。
衣装の保管場所も気にしなくていいし、着替える時間は実質変身時間だから断然短い。
あの衣装、実際着るとなると結構大変そうだからね。
そういえば、貰った衣装詳しく見てなかったかも……。
今ちょっと試しに変身してみよう。
うーんうーん、変われ変われ……。
魔法少女になれええ……うぬぬぬ。
…………。
…………。
…………。
…………。
おおっ!
なった!
軽く意識がふっと遠くなったような感じがしたけども、ちゃんと服変わってる!
じゃあ早速鏡の前に立ってっと……。
うわ、すごい!
裾とか袖の部分とかめっちゃフリフリしてる!
しかも胸元のボタンとか、首の飾りとか星がついているよ!
髪型は……、毛先が白くグラデーションがかってて、なんかアホ毛が出来てる。
こんなん無かったよねあたし……?
あと、やっぱりなんか魔法少女姿になるとどきどきしちゃう。
なんだろうこの変な感じ……。
気持ちが溢れてくるような、なんかこう……。
「えへっ、あたしはエステレラだよ☆」
「よーう。入るぞ」
ひっ!
エレナ!
な、なんでここにいるの。
「……どうしたんだ? 魔法少女の格好でポーズして」
「え? いやー、まぁうん。ちょっとねあははは」
「お、おう。そうか」
めっちゃ気持ちに任せてポーズ決めた瞬間に入ってくるとか!
いやんもう恥ずかしいなあ!
あっ、元に戻った。
戻れって思うと簡単に戻るのも便利だね。
変身中の変な気持ちもまるで嘘のようになくなってる。
ほんと何なんだろ……。




