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こうして、学園長直々に次々と卒業生へ魔法少女衣装が渡されていき……。
いや、渡しているというかなんだろ。
卒業生それぞれに何か言うと、みんな変身シーンが始まってるみたいな?
しかも全員違うなんて、いろいろすごいね。
「エレナさん、壇上へ」
「おう!」
いよいよエレナの番だ。
どんな衣装が貰えるんだろう。
「さあ、目を閉じてください」
「…………」
「あなたは猛々しい炎……」
「…………」
「自らの信念と情熱を燃やす、眩く力強い煌めき……」
「…………」
「あなたには魔法少女衣装と、魔法少女名”ヘルミーナ”を与えます」
おお、変身が始まった!
すごい、さっきも言ってたけど火がぼわってなって体を包んでいくと次々と魔法少女の衣装になっていくよ!
アニメで言うところの、変身バンクって奴だね。
いやぁ、実際に見ると迫力あるねえ……。
そういえば気になってたけど、ミカエル以外はみんな魔法少女の名前が貰えているね。
やっぱり正体をばれないようにするためとかかな?
うーん、別にばれて支障があるとも思えないから、形式だけなのかな?
じゃあ、フロリアンナ先生とか、リゼットとかも本名があるって事かな?
って考えているうちに変身終わった。
おー、コルセットベルトとデコルテが開いたブラウスのせいで、エレナの大きいお胸が強調されてる。
かといってエッチな衣装ってわけじゃなくて、ワインレッドのケープとスカートで露出抑えていて、裾とかひらひらだし、白地のエプロンついてたりしてるし、なんかこうおしゃれなカフェの制服っぽい感じ。
つまり、可愛いって事だね!
「エレナ!」
「あ?」
「すごく可愛い! 似合ってるよー!」
「おう! ありがとうな!」
壇上から戻ってきたエレナが何だかすごく凛々しい。
この人があたしの旦那様なんだよね///
「でもな、俺の名前はエレナじゃないぞ。ヘルミーナだ」
「う、うん」
エレナ、なりきってる。
意外とのりのりなのかな?
ってちがうちがう、あたしの意識が低いんだ。
そうだよね、これからは魔法少女名で呼ばないとなんだよね。




