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18-4

「それではミカエルさん、こちらへ」

「はい」

 卒業式で、魔法少女として活動する時に着るフリフリ衣装を受け取る順番は、グランドリリィからというのを事前に聞いていたあたしは、ミカエルとすれ違うようにして壇上から去った。


「エレナ、ごめんね」

「あ? 何で謝るんだ?」

「えっ、だって折角のグランドリリィだったし……」

「ゆきはなりたくないんだろ?」

「うーん、なりたくないというか……、あたしじゃないと思って」

「まぁ、ゆきがそうしたいならそうなんだろ。俺はゆきを信じる」

 そう言うとエレナは、にかっと笑顔を見せてくれた。

 なんだか認められたみたいで、嬉しいかも。


「あなたを今期の首席と認定し、グランドリリィの称号と魔法少女衣装・アリスを与えます」

「ありがとうございます」

 ふと気になったんだけども。

 衣装を与えるってどうするつもりだろ?

 ま、まさか、こんな人が見ている中で着替えるの!?

 公開ストリップとか、ぶっとびすぎでしょ!!

 そんな駄目だよ!

 いろいろとさ!!


「さあ、それでは目を閉じてください」

「はい」

 やっぱりそうなのね!

 いや、そりゃ見ないように目は閉じるけども……。

 なんかこう、ねぇ。


 ……やっぱ気になるよね?


 恐る恐る目を開けて……、ちょっとくらいならいいよね?


「あなたは大いなる光……」

 ってあれ。

 誰も目を閉じてない。

 むしろミカエルが閉じている?

 も、もしかして、見ている人じゃなくてミカエルに言った……?

 あたしの勘違い?

 は、はずかしー///


 学園長が何やらぶつぶつ言ってる、なんだろ。


「強い正義を宿した、深き闇に切り裂く剣……」

 うわっ!

 急にミカエルが光って……、着ていた学生服がみるみると変化して……。

 おお、なんか魔法少女の変身シーンっぽい!!

 しかも裸の部分は光ってて分からないとか、なんという気配りなの。


 おお、衣装の変化終わった。

 あれが今期のアリス衣装かぁ。

 青地のワンピースに白地のエプロンっていう特徴はそのままなんだけど、腰回りが編み上げになってたり、フリフリの姫袖になってたりしていて豪華な感じだ。

 うーん、やっぱ可愛い。

 しかもミカエルに超似合ってる……。


「これからの活躍に期待しておりますよ」

「ありがとうございます」

 なるほど、こうして魔法少女が生まれていく?わけだね。

 なんだか感慨深いね。

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