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18-1

 グランドリリィ決定戦から数日後。

 学園内の自室にて。


「うーん……」

 あたしは首席になった。

 魔法力10(ぱっと見)なあたしとして大金星、快挙、奇跡に等しい。

 だからすごく嬉しいんだけども。


 でもなんだかこう、釈然としないというか、もやもやするというか。

 戦っている中でも気になった事あったし。


 なんだろう。

 なんかそうやってグランドリリィの称号を貰っても納得いかないような気がして。


 うーん。

 学園長に聞きに行こう……。


 そう思うとあたしは立ち上がり、少しくしゃくしゃだった髪と襟を手で整えて部屋を出て行った。



 学園長の執務室にて。


「あの、学園長」

「なんでしょうか?」

 学園長は、黙々と書類を読んでいた。

 ちょうどお仕事のタイミングだったのかも……。

 それでもあたしが来ると、持っていた書類を置いてこちらを笑顔で見てくれた。


「あたし、ミカエルのとっておきの魔法を受けても魔法力一切減らなかったじゃないですか」

「そうですね」

「エレナの時も、エレナの魔法受けても平気だった」

「はい」

「なんででしょう……?」

 あたしが気になっていた事のひとつ。

 それは、決定戦であたしがダメージを受けるはずなのに、全く無傷だったという事だ。

 確かに他の人より頑丈なのかもしれないけれども、それでも1も減ってないのはおかしいよね。


「私も確証は持てませんが……」

 だから学園長なら、何か知っているのかなと思って聞いてみたけども。


「百合バーストを受けた相手から攻撃されても平気なのかもしれません」

「えっ」

 まさかの百合バーストの影響だなんて。

 でもそうなると……。


「あれ? でもそれじゃあ、ミカエルの攻撃全部平気なような?」

「推測ですが、受ける回数によっても変わるのかもしれません」

 なるほど。

 エレナは何度も百合バーストしてるけど、ミカエルはたった1度だけだから、その差って事なのかな?


 あたしを助けてくれた百合バースト。

 学園卒業は近いのに、まだよく分からない事だらけだ……。

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