17-3
「さて、そろそろこちらからいきますよ」
やば!!
ミカエルの攻撃が……来る!!!
「炎熱魔法! フレアスフィア!!」
ひえっ、火の塊……!
しかもあたしの体の何倍も大きくて……!
でも恐れるな!
慌てるな、落ち着くんだ。
あたしなら出来る、術はある!
「やああ!!! 勇者の盾!!」
あたしは背中のぞくぞくする感じを気にしつつも、手袋から盾が出るイメージを強く思い浮かべた。
すると、今まで剣だったあたしの魔法力は盾へと変化し、ミカエルの放った巨大な火の塊を受け止めると、それを後方へ逸らす事に成功した。
やった!
出来たよ!
ぶっつけ本番だったから不安だけど、意外となんとかなった……。
それで、魔法力の差は……!
ミカエル:660000。
ゆき:500000。
よし、ミカエルの方が消耗している!
この調子で防いでいけば、あたしにだってきっと!!
「氷結魔法! アイシクルスピア!!」
うお、今度は氷柱!
でも大丈夫、あたしのこの勇者の盾があればどんな攻撃だって!!
「もう一度あたしを守って! 勇者の盾!!」
さっきと同じ様に、腰を落として意識を集中させて、強くイメージして……。
よし!
勇者の盾の生成が出来た。
これでまた同じように……。
「えっ……」
うそ、勇者の盾が……。
氷柱が、あたしの盾を貫いて……。
「きゃあ!!!」
うぅ……。
大きく後ろに飛ばされちゃったのかな。
痛くはないけども、いきなりだったしふらふらする……。
でもどうして?
なんでなの?
盾で防げなかったよ……?
はっ、そうだ!
あたしの魔法力!!
ミカエル:610000。
ゆき:400000。
げげっ、10万くらい減ってる!
という事は、あの攻撃をあと4回受けたら負け……?
「もう一度いきます。アイシクルスピア!!」
ひっ、ま、まずいよお!!!
盾でも防げない!!
どうしよう……、どうしよう……。
どうしよう!!!




