14-2
学園長の執務室にて。
「おや、今日も元気ですね」
なんかいつもやってるみたいな感じで相手された……。
そ、そんなに学園長の執務室行ってるかなあたし。
うーん、行ってたかも……。
って、今はそうじゃなくて!
「あたしがグランドリリィ決定戦に出るってどういうことですか!」
「どういう事も、その通りですよ」
いやいやそうじゃなくて。
何であたしなんですか!
もっと出来る人はいくらでもいるのに、どうして……?
「ったく、いきなり走り出すなよな」
「エレナ!」
「あなたはよく頑張りました。だから十分参加する資格はありますよ」
「そうだ、ゆきは頑張ってたぞ」
「うーん……」
エレナはなんか鼻を鳴らしながら、どこか誇らしげに褒めてくれている。
それはそれで嬉しいし、か、可愛いけども///
どうして選ばれたかも気になるけども、それ以上に気にかかっている事があった。
「もちろん、個人戦ですよね?」
「はい」
グランドリリィはひとりしかなれない。
という事は、決定戦は個人戦という予想がつく。
そうなると、あの魔法力お化けのミカエルとか、今まで仲間だったエレナと競い合わないといけないって事だよね。
どっちもやだなあ……。
「ね、ねえエレナ……」
「悪いが、俺は手加減しないぞ」
「うぅ……、だよね」
やっぱりエレナはやる気満々だ。
あたしは仲良くしたかったのに……。
「後援者を決めるパトロンカンファレンスがあるからな。そこで俺を高く買って貰わないといけないからな」
なんかまた新しい単語が出てきたよ?
ぱ、パトロンカンファレンス……?
なにそれ……。




