14-1
実地での試験が終わって数日後。
MA学園、教室にて。
あたしはふと、周囲を見回した。
クラスメイトが随分減ったような気がする。
そういえばエレナが、実戦体験してやめちゃったとか、試験で怖気づいて何も出来なかった奴は退学処分になったとか言ってたような?
それでも減りすぎじゃない……?
半分近く居なくなったような気がする。
「うにぅZzz」
「…………」
「Zzz」
「…………」
「さて今日は、大事なお話があります」
うーん。
寝てたと思ったらいきなり話し出す。
居眠り幼女フロリアンナ先生、分からない……。
大事な話ってなんだろ?
「先の試験でグランドリリィ決定戦を受ける方が決まりました」
そういえばそんなのあったね。
確か学園首席を決めて、可愛い魔法少女衣装が着れるんだっけ?
日々の授業をこなすだけで手いっぱいだし、あたしよりすごい人だらけだから全然気にもしてなかったよ。
「前回の試験ではミカエルさんとウィーンさんでした」
あの石柱破壊のことかー。
あたし、本当に無力だった。
今なら自力でも戦えるし、少しはマシになったかな……?
「今回の試験で選ばれたのはふたりです」
おー。
じゃあグランドリリィを決める試験は全員で4人ってわけだね。
誰だろ?
「エレナさん、そしてゆきさんです」
おお、エレナ!
すごいなぁ……、なんかあたしまで嬉しくなっちゃうよね。
ん?
あたし?
「おお! 俺らか!」
「はい」
「あ、あたしも……?」
「はい」
どうやら間違いではないみたいだけども……。
えっ?
えぇっ?
「試験の日時は後日連絡します。では今日はここまでZzz」
いやいや!
あたし?
そんなわけないでしょ!
何かの間違いだよね?
そうだよね?
寝ぼけてただけだよね……?
「ちょっと学園長の所行ってくる!!」
「お、おい! ゆき!!」
急いで確認しなきゃ。
こうなったら学園長に直接聞いてみるしかない!!




