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13-9

 ミカエルの放った球状の光は恐竜のような影を飲みこんでいき……。


 跡形も残さず消滅させてなお、光が止むことは無く。

 周囲を覆っていた闇を蹴散らしながら遠方へと飛んで行ってしまった。


 その威力、規模にあたしもエレナもウィーンも、みんな言葉を失っていった。


「ふう……、こんなもんでしょうか」

 こんなもんでしょうかじゃないよ!

 なにあれ、凄すぎる……。

 しかもまだ効果がきれていないのか、光の翼は残ったままだし……。


「ミカエル様! そ、そのお姿は……?」

「これが噂の奇跡の力です」

「なんと! まさか本当だったなんて……!」

 そっか、巷では聖女の奇跡とか呼ばれていたんだっけか。

 うぅ、教祖として崇められている事を思い出してしまった……。


「ミカエルもやべえが、やっぱゆきすげえよ!」

「う、うん」

 エレナがえらく感動しているね。

 そりゃ、(いろんな意味で)あんなの見せられたら興奮するのも無理はないかな。


「ね、ねえミカエル? そろそろ力抑えてもいいような?」

「そうですね、敵はもう居なくなったみたいですし」

 エレナは力を使い切ったら自然と解除されてたけど、ミカエルはずっと維持したままだ。

 とりあえず熱いし近寄り難いからね?


「なるほど、気持ちを静めれば力も消えるわけですね」

 しかもあっという間に解除してしまった。

 うーん、飲みこみが早い。

 天才ってやっぱいるんだねえ……。


「いろいろと参考になりました、とても有意義でしたよ」

「こっちも助かったよー」

「そうですね、戻りましょうか」

 こうしてあたし達の初めての戦いは終わった。

 ミカエルとウィーンはしんがりを務めるという事で、あたしとエレナを先に馬車に乗せて見送った。

 拠点へ帰る途中、後方支援していたセフィリアと合流し、傷の治療を済ませつつ今回あった出来事を話した。



 第12闇討伐拠点内にある砦内にて。

 この試験に参加し、動ける魔法少女は広間に集まった。


「初めての実戦、お疲れ様でした。怪我人は出てしまいましたが、全員が生きて帰ってこれて何よりです」

 どうやらあれだけの激戦だったにも関わらず、死んじゃった人は居ないみたい。

 って、なんで学園長が居るの。


「試験の結果は後日発表となりますので、今は体力と気力の回復に努めてください」

 いろいろあったけども、これで試験も終わったね。

 ともかく、みんな生きて帰って良かったよ。

 あたしもちゃんと戦えたし。

 うーん、合格であって欲しいな……。

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