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ここが異世界の映画館!?

浩二は若干気が乗らないままミニルに着いていく。


浩二 (これもしかして、映画とか言ってヤバい所に連れてかれるパターンじゃね?)


浩二 (普通に怖いし逃げよっかな…)


ミニル 「ん?どしたの?」


浩二 「あ、いや!な、何でもありません…」


ミニル 「何だか君ってよそよそしいよね?何かあったの?」


浩二 「え、あ…。いえ、特に何も…」


ミニルは不思議そうに浩二を見ている。


浩二 (しかしこいつ、やけに馴れ馴れしい奴だな…)


ミニル 「そういえば君って名前なんて言うの?」


浩二 「あ、こ、浩二…」


ミニル 「コージ。いい名前じゃないか!コージ、うん。」


浩二 (そうか?どこにでもいる名前だし、最近だと古臭いぞ…)


ミニル 「僕の事はミニルって呼んでね。僕もコージって呼ぶから!」


浩二 「え、あ、はい。」


ミニル 「えー、名前呼んでよー!コージィー!」


浩二 (な、何だコイツ。若干気持ち悪い奴だな…)


浩二 (面倒くさいし一応呼んでおくか…)


浩二 「み、ミニル…?」


ミニルは顔がパッと明るくなる


ミニル 「やっと呼んでくれた!嬉しいなぁ。」



言わなかったが、やけにミニルは距離感近い気がする…


浩二 (こいつもしかして…)


ミニル 「あ、僕こう見えて30歳ね。コージは?」


浩二 「さ、さんじゅう!?若すぎんだろ!…そうか、ここ異世界だったわ…。」


ミニル 「そうかなぁ?コージは何歳なの?」


浩二 「え、27歳…」


ミニル 「え!歳近いじゃん!そういうコージこそ、歳の割には童顔だね。」


ミニルははしゃぎだす。30になってこんなにはしゃいでる人は見たことないぞ…


浩二 「…でも、この世界の年齢と俺の世界での年齢は大分違うと思うんだけど…」


ミニル 「うーん。じゃあ調べてみるね。」


ミニルはそう言うとさっきの受付娘のように手から電子的な何かを作り出した。


ミニル 「あ!やっぱりニホンとここの世界の年齢は一律らしいよ!」


浩二 「へ、へー。良かったね…」


浩二 「そ、それより、さっきから空間に出てくる電子的なモノは何ですか…?」


ミニル 「あーこれ?これはねー、(エレクトロニック・インフォメーション)だよ。何か知りたい時とかに空間に出せる機能だよ。


浩二 「す、すげぇ。それってこの世界の皆使えるの?」


ミニル 「使えるよ!皆生まれた時に両手の中へインプットされるんだ。」


浩二 (異世界、ちょっと好きになってきたぞ…)


ミニル 「って話してる内に着いたよ、映画館。」


浩二の目の前には想像していた通りの映画館があったー


浩二 「うわ、異世界でも映画館ってこんな感じなんだ…」


ミニル 「ニホンもそうなの?まぁ、中へ入れば分かるよ。」


浩二は中へ入ると、様々な声が飛び交っていた。




いやー、やっぱりここの映画館は違うわ!!


ね!映画館のセットに入れるなんてすごすぎるわ!


ママ〜また観たい〜


疲れちゃうわよ。また今度ね。


〜であるから、あそこの部分は前作のここの部分と繋がって〜


ここも繋がっておりましたぞー




浩二 (やけに騒がしい映画館だな。日本って割と静かだったんだな…)


浩二 (それにしても、やっぱり人外は多いな…。さっき歩いている時から耳つけた人とか、しっぽ生えてる人とか居たし。でも案外人に近い人物も居るんだよな。ミニルみたいな。)


浩二が考えているとミニルが前からやって来る。


ミニル 「コージ!チケット買ったから座席に移動しよう!もう始まるよ!」


浩二 「あ、ありがとう…」


浩二が座席に座った瞬間、有り得ない出来事が起きた。


なんと、画面の向こう側の世界に入り込んでしまったのだ。


浩二 「うわ!!何だこれ!ミニル、これ何!?」


ミニルは飲み物を飲みながら観ている。


ミニル 「え、映画だけど…」


浩二 「それは分かるんだけど、何で俺らが画面の世界に入り込んでるのさ!普通映画ってのは…」


浩二が状況を飲み込めずミニルに疑問を吐いていると、目の前から恐竜が向かってくる。


浩二 「うわー!!!!ヤバすぎるぅぅぅ!!」


と、襲われるかと思った浩二の前を通り過ぎた。


浩二 「…え?通り過ぎた…っていうか透けたぞ。」


ミニル 「この映画館はリアルな映画を体験できるんだよ。俺らはずっと座席に座ってるだけ。映画が終わるまでは作品の舞台の中へ入れるんだ。」


浩二はやっとこの世界の映画を理解することができた。


浩二 「そ、そうだったんだ…びっくりした。」


浩二 「でも、すげぇ。すげぇぞ異世界映画館!!」


ミニル 「ちょ、声大きいよコージ。静かに。」


浩二 「あ、ごめん。こんなこと経験した事がなくて…。」


ミニル 「ふふ。楽しんでね!」


それから浩二とミニルは異世界の映画を楽しんだ。


ミニル 「ふー、やっぱり恐竜系は迫力あるなぁ。どうだった?コージ。」


浩二 「いやすげぇわ!!恐竜なんて実物で見たことなかったし、デカすぎるだろ!ちょっとチビっちゃったよ。」


ミニル 「良かった良かった。異世界、いいだろ?」


浩二 「まぁ、今のところはね。それより色んな人がいるけど…」


ミニル 「あぁ、この世界には色んな人種の人々が来るからね。基本人獣が多いかな。」


浩二 「へー。ミニルは何に属するの?」


ミニル 「僕は(狼)だよ。」


浩二 「へー、狼か。何となく分かる気がする。」


ミニル 「夜は怖いよ?笑」


浩二 「いや、マジで勘弁してくれ。」


ミニル 「冗談だよ笑それより、仕事はどうするの?ここの世界に来たばっかで身寄りもないみたいだけど。」


浩二 「うーん、どうすっかなぁ。」


ミニル 「じゃあ(学校)に行くのはどう?」


浩二 「学校!?いやいや、この歳で学校は行けないよ…それに、お金もないし。」


ミニル 「この世界には身寄りがない人のための学校があるんだ。結構人いるよ?」


浩二 「そ、そうなんだ。ん〜でもなぁ、知ってる人いないし…。」


ミニル 「じゃあ、僕も一緒に入るよ!」


浩二 「えぇ!いいよ、ミニルにはミニルの事があるんだし…」


ミニル 「心配しないで!僕無職だから。」


浩二 「えぇ!?他人の心配してくるからてっきり何かやってるのかと思ったわ!」


ミニル 「えへへ、毎日実家に居ます笑」


浩二 「おいおい…でもまぁ、ミニルが居れば安心っちゃ安心なんだよなぁ。」


ミニル 「よし決まり!早速入学届け出しに行こう!」


浩二 「全く、気が早い奴だなぁ。」



かくして、浩二の第2の学校生活はどのようにして始まるのかー

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― 新着の感想 ―
[一言] 浩ニの振り回されてるところが面白かったです! 先が気になるのでブクマと評価させてもらいます!
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