82話 深い理由というのは実はそんなに深くなかったりする!
『宝探しゲーム』から1日休み本日ファイヤさんとご飯を食べに行く。
ファイヤさんの提案で打ち上げも一緒にやることになったのでフォレストのメンバーと『宝探しゲーム』の中で関わった人たちを呼んだ。
皆とはグラーシにあるアロンダというレストランに現地集合になっているけど僕は今ハーマリの噴水の前に来ている。
そこではレイクと待ち合わせをしている。
もちろん泣き顔を見たことを謝るためだ。
レイクはもう来てるかな?
いないな。
まだ来てないみたいだ。
少し待とう。
おかしい。
しばらく待っているけどレイクが来ない。
打ち上げまでの時間はまだあるから大丈夫だけど……。
もしかしてもう顔も合わせたくないってこと!?
でも、それなら待ち合わせ自体いい返事をしないだろうし……。
もうどこかにいたりして……。
って、いたーー!
居たけどあれは何をしているんだ?
建物の陰からこっちをじーっと見てるけどら居るなら何でこっちに来ないんだろう?
「レイクこっちだよー!」
レイクに呼び掛けてみると反応が返ってこない。
どうしたんだろう?
じーっとていうよりはぼーっとしてないか?
近づいてみてもぼーっとしていて僕に気が付かない。
「レイク何してるの?」
目の前までいって話しかける。
「わっ!フータ!こ、こんにちは。お待たせ。」
「お待たせって……。できるなら噴水の前まで来てほしかったな。」
「ご、ごめん!つい見とれちゃっ……って何言おうとしてるの!?」
何か一人で慌てている。
「大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫!気にしないで!そ、そうだ、話があって読んだんでしょ?話って何?」
「あ、そうだった。レイクに謝ろうと思って。」
「謝る?」
「うん。『宝探しゲーム』の時レイクが僕に対して怒っていたことについて謝ろうかと思って。」
「私がフータに対して怒ってる?それはないよ!感謝はあるけど怒ることなんて何もないよ!」
「でも、あの時まともに話してくれなかったし、目も合わせてくれなかったから……。」
「そ、それはもっと深ーい理由があったんだよ!きっと!」
「理由って?」
「それは……。」
「それは?」
「忘れた!だからこの話は終わり!私は怒ってないしフータも謝ることなんてない!それより早く行こう!もうみんな待ってるよ!」
「わあ!本当だ!」
時間を確認すると待ち合わせの時間になっていた。
「ほら、行くよフータ!」
「ま、待って!」
結局理由も分からないままだけど、取り合えず怒ってないみたいでよかった。
今日もレイクの様子は少しおかしかったけど今目の前を走っている表情を見る限り大丈夫そうだ。
今レイクは物凄く楽しそうだ。
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