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78話 時間の見間違いって本当に焦るよね!

 時はまた遡ってアイちゃんの放送が終わった後のことになる。

 フータ君それにレイクさんも上位5人に入っていますか。

 流石です。

 私も負けてられませんね。

 マップを開いて赤点の位置を確認する。

 一番近いところでも少し遠いですね。

 急いでいきますか。

 「チェイス君、上位5人のプレイヤーを倒しに行きましょう。」

 「かしこまりました。」

 


 私とチェイス君が一番近くの赤点があった場所に着くと一人の少年が既に多くの敵プレイヤーに囲まれていました。

 そしてその少年には見覚えがあった。

 一日目の夜に出会った私のことを卑怯だと言った少年だ。

 少年が中心になっているということはあの少年が上位5人のパレットかネロで間違いないだろう。

 「ねー、怖いお兄さんたちそんな大人数で一人のいたいけな少年を囲って心は痛まないの?僕だったら可哀そうですごく心が痛んじゃうけどなー。」

 「それは残念だったな!俺にはそんな心がねえからよ!」

 その一言が交わされて戦闘が始まった。

 一番初めに倒されたのは少年と言葉を交わした男だった。

 二本のナイフが正確に敵プレイヤーの喉元を切り裂いていく。

 それからは何人もの適応レイヤーを倒していたが人数差で押され始めた。

 これはまずいですね。

 私たちも早く行かないとPポイントを取られてしまいますね。

 しかし、人がいっぱいで前に進めそうにもないです。

 どうしましょうか……。

 仕方ないですね。

 ここは切り倒していきましょう。

 「失礼します。」

 そう言いながら後ろから人を切り前に進む。

 少年にたどり着くことに時間はかからなかった。

 「あれ?お兄さんも来てたの?」

 「お久しぶりです。今度こそPポイントをもらいに来ました。」

 「久しぶりっていうほど久しぶりでもないけどお兄さんの相手をしてる暇はないんだよなー。見てたら分かるでしょ?」

 「大丈夫ですよ。こっちはこっちで勝手に相手してもらいますから。」

 「そう?あんまり僕としては嬉しくないんだけど……。それと後ろ危ないよ?」

 なぜか私を狙って後ろから攻撃してきた者がいたので鎌だけ動かして倒しておく。

 「余計なお世話だったね。」

 「そんなことありませんよ。助かりました。」

 

 『みんなー♪元気にしてるかなー?上位5人はなんだか大変そうだね♪頑張ってねー♪』

 アイちゃんはくすくすと笑いながら放送をする。

 『順位が入れ替わったからお知らせするよー♪』


 1位 フータ 1078340P


 2位 ユウ   253876P


 3位 ネロ   216450P


 4位 レイク  106325P


 5位 シュウ   64372P



 『マップに表示される赤点の位置も変わってるから確かめてみてねー♪』


 「おい!順位が入れ替わったぞマップを見ろ!」

 どこからか声が聞こえる。

 まさか今ので上位5人に入ってしまいましたか。

 これは狙われる側になったかもしれませんね。

 「シュウ様、いかがなさいますか?」

 「とりあえず敵の出方を見ましょう。すぐにばれるとは思いますが。」

 「へー、お兄さんシュウって言う名前なんだ。あれー?さっき5位になった人もシュウって名前だけど偶然かなー?」

 「偶然かもしれませんね。」

 「おい!赤点がここに一つ増えてるぞ!この中の誰かがシュウだ!」

 「シュウっていう人なら僕の目の前にいるよー!この死神みたいなお兄さんだよー!」

 「あいつだってよ!あいつも標的だ!」

 「死神のお兄さんこれで形勢逆転だね!今度はお兄さんが狙われる番だよ!」

 「何か勘違いしてませんか?」

 「勘違い?そんなのしてるわけないでしょ?そんなことより、みんなで力を合わせてこの死神のお兄さんを倒すぞー!」

 「「「「……。」」」」

 「あれ?乗り悪いなー。そこは、おー!でしょ!もう一回だけしかやらないよ。みんなで力を合わせて死神のお兄さんを倒すぞー!」

 「いやいや、お前もまだ標的だからな?」

 「ん?僕標的から外れてないの?」

 「だってお前3位のネロだろ?パレットだとしたら赤点消えるはずだし……。」

 「だから勘違いしてるって言ったじゃないですか。」

 「よし!死神のお兄さん、僕と協力してこのピンチを切り抜けよう!」

 「まあ、いいですよ。ここは協力しましょう。」

 「やったー!話の分かる人で助かるよ!」

 「チェイス君も頑張ってください。」

 「分かりました。」

 では、一気に行きますかね。

 「《常夜の国》」

 「なんだ、なんだ、急に暗くなったぞ!」

 「《死神化》」

 「《血創術・剣》」

 

 

 ーー30分後ーー


 「この……化け物め……。」

 「化け物とは心外ですね。あなたが最後の一人ですか。案外あっけなかったですね。まだ時間はありますのでライフが残っていたらまた挑戦しに来てください。」

 「誰が来るか!」

 「それは残念。」

 最後の一人を鎌で切るとここにいるのはネロ君とチェイス君と私だけになった。

 「お兄さん本当に強いね……。びっくりしちゃったよ。」

 「そんなことありません。私は普通ですよ。」

 「それは絶対にない!」

 「少し疲れましたね。休憩にしましょう。チェイス君お願いします。」

 「かしこまりました。」

 チェイス君の手によって椅子やテーブル、ティーセットなどが設置される。

 チェイス君が紅茶を淹れてほっと一息つく。

 「ネロ君も一緒に休憩しましょう。疲れたでしょう。チェイス君、ネロ君の分もお願いします。」

 「かしこまりました。」

 「あ、ありがとうございます。」

 

 ***********************************************

 

 「と、こんな感じでした。それからフータ君達が来るまでのんびりしてました。」

 「ネロも大変だったね……。いろんな意味で。」

 「うん。それはもう!敵を全員倒したと思ったらいきなりティータイムが始まるんだもん!びっくりしちゃったよ!でも死神のお兄さんと執事のお兄さんがいなかったら確実にPポイントを奪われてたから感謝はしてるよ!」

 「それでフータ君、時間は大丈夫なんですか?」

 「はい。ギリギリ終了30分前に着く予定です。」

 本当にギリギリだった。

 時間はあると思ってたけど確認して思ったより時間がないと気が付いたときはかなり焦った。

 でもユウとの約束を守れそうでよかったよ。

 元から負けるつもりはないけど今回は『フォレスト』の皆が見てるんだ絶対に負けるわけにはいかない。

 『フォレスト』のギルドマスターとして何としても勝たなければ!

読んでいただきありがとうございます。

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