77話 どうしてこうなった!?
「位置的にはこの辺なんだけど……。」
僕とユウとレイク以外の赤点は残り二つだけどその二つともがここの地点にある。
つまりどちらかが先生ということだ。
もう一人の人は『ネロ』っていう人みたいだ。
やっぱり先生も戦ってるのかな?
先生くらい強い人だと僕達みたいに苦戦してなさそうだけど……。
あっさり全員返り討ちにしてたりして……。
って、そんなわけないか。
いくら先生でもあれだけの人数いたら今頃助けを求めてるに違いないよね!
うん、違いない!
だから早く先生を見つけないと!
どこだろうなー。
人が集まってるはずだからすぐに見つかると思ったんだけど……。
でもさっきから誰も見かけないんだよなー。
ん?見かけない?
どういうことだ?
「あれ?おかしくない?さっきから人を見かけないんだけど……。」
「そうですね。私達みたいに囲まれてると思ったのですが。」
「兄貴!人発見ッス!」
クロが見つけたみたいだ。
どれどれ……。
あれは先生だ。
それとチェイスさんもいる。
もう一人いるのはあれがネロっていう人かな?
そして3人でお茶をしている。
大事なことなのでもう一度言おう。
3人でお茶をしている。
「おーい!せんせー!」
レイクが先生に手を振る。
こちらに気が付いた先生は笑顔で手を振り返した。
クロが着陸して僕たちは先生と合流する。
「先生!何してるんですか?」
「おや?見てわかりませんか?暇だったのでティータイムにしてました。」
「暇って……。敵プレイヤーはどうしたんですか!?先生の所にもたくさん来たはずですよね?」
「それならすべて返り討ちにしました。」
先生はニッコリとして言った。
本当かどうか確かめたくてチェイスさんの方を見ると無言で頷かれてしまった。
念のため全く知らない人だけどネロさんの方を見ても笑顔で返されるだけだった。
「そうだ。紹介しますね。一緒に戦ってくれたネロ君です。」
「ネロです!よろしく!一緒に戦ったと言ってもほとんど死神のお兄さんと執事のお兄さんが倒しちゃったんだけどね……。ちなみに僕から攻撃するようなことは無いから警戒しなくてもいいよ!」
「フータです。ネロさんよろしくお願いします。」
「敬語何て使わなくていいよ!それにネロって呼んでもらえると嬉しいな!そっちのエルフのお兄さんも猫のお姉さんもうさぎのお姉さんとお嬢ちゃんと悪魔のお嬢ちゃんもよろしくね!」
「アオです。よろしく。」
「レイクだよ!よろしくね!」
「あんこです。よろしくお願いします。」
「ゆきよ。よろしく。」
「べリアだ。」
「うんうん!皆よろしくね!」
ネロの見た目は背が低く短髪で健康そうな少年だ。
肌の色が赤褐色なので種族選択で魔人族を選んだのだと思う。
実際は分からないけど話し方と声の高さから幼い印象を受ける。
「それでフータ君たちもここで休んでいきますか?」
「いえ、取り合えず『フォレスト』全員が無事なのを確認したのでユウとの約束を果たすためにすぐにおらなければいけないんです。」
「じゃあ、私たちも一緒に行きましょう。その方が安心ですしね。それに約束の最中に邪魔が入っては嫌でしょう?」
「先生、ユウとの約束知っていたんですか?」
「海で遊んでいるときに何か話しているのは見たのでだいたいは予想していました。大方『宝探しゲーム』で戦おう、みたいなことですよね?」
「そ、その通りです。」
「では行きましょう。フータ君が乗ってきた黒竜に私たちも乗れますか?」
「クロ、人数が増えても平気?」
「大丈夫っス!どんとこいッス!」
「大丈夫みたいです。行きましょう。ネロも一緒に行く?」
「いいの?」
「もちろん!」
クロに乗ってユウの元へと戻っている間に先生とネロの話を聞いた。
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