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57話 やっぱり一撃で終わる運命だった!

先生視点の話です

 「どうやらジャングルに転送されたようですね。」

 「シュウ様もここに転送されましたか。」

 「チェイス君ですか。同じ場所で良かったです。合流する手間が省けました。」

 「同じ場所に転送されたのは偶然でしょうか?」

 「違うと思いますよ。フータ君の言った通りにパーティーを組んでいたのがよかったんだと思います。これだけのプレイヤーがいるのに偶然というのは考えづらいです。」

 「そうですね。では他の皆さんも同じ場所に転送されてますかね?」 

 「転送されてるでしょう。ところで、そこに隠れている人も出てきてくれると嬉しいのですが……。」

 「チッ、ばれてたか。」 

 木の陰から舌打ちをしながら一人男性が出てきた。

 「それに2対1かよ!分が悪いな。」

 「戦うつもりなのですか?お互い何も持っていない状態で戦うメリットってないはずです。」

 「確かにメリットはないな。でも俺はこの前のタッグマッチトーナメントの一回戦でフータとアオってやつらに負けてから強くなるために頑張ったんだ。自分がどれくらい強くなったのかをここで確かめさせてもらうぜ!」

 「やれやれ、やる気ですね。まあ、ここであなたのライフを1つ減らしておくのもッ悪くないいでしょう。」

 「へっ、言ってくれるぜ。2対1でいいからかかって来いよ。」

 「いえ、流石に2対1では相手になりません。ですので私一人で相手をします。チェイス君は手出し無用ですよ。いいですね?」

 「わかりました。」

 チェイスはそう言うと後ろに下がる。

 「後悔しても知らないぜ?」

 「大丈夫です。後悔する事なんてありませんから。」

 先生の言葉が終わると男が動き出した。

 早いですね。

 でも真っ直ぐこちらに向かってくるとは……。

 「終わりです。」 

 先生の鎌の刃が男の喉元にあてられる。

 「嘘だろ!?」

 その言葉を最後に男の首と胴体が離れる。

 

 「また機会があればお会いしましょう。キッカーさん。」

 

 「お見事です。」

 「ありがとうございます。でも《死神化》を使うまでもなかったですね。その分まだあの子たちの方が強い。」

 「フォレストのメンバーと比べるのはかわいそうですよ。」

 「それもそうですね。」

 

 「シュウ様はこれからどうなさるのですか?」

 「プレイヤーを減らしていこうと思っています。もしあの子たちが高いポイントのお宝を見つけた場合最終日あたりにそのポイント目当てのプレイヤーに囲まれるでしょうから、少しでも私たちでその数を減らしましょう。」

 「わかりました。」

 「では行きましょう。」

 「はい。」


 こうして死神と吸血鬼はプレイヤーを求めて移動を始めるのだった。

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