53話 笑顔で怖さ倍増!
アオとスキル確認をした数日後フォレストのメンバーは『グラーシ』の街に集まっていた。
『宝探しゲーム』に参加してる最中の食料や必要用品などを買うためだ。
ゲームの中だというのにしっかりとおなかもすくし、のども乾くし、眠たくもなる。
でもトイレにはいきたくならないし、汚れもつかないし、汗もかかないのでお風呂に入る必要がないのは不思議なところだ。
「よし。全員集合したね。どこから行こうか?」
「はいはい!私服みたい!」
「俺は必要用品から買うのがいいと思います!」
「食料から買いに行くのはどうでしょう?」
見事に全員バラバラだった。
「みんなバラバラですね。」
食料を提案した先生が言う。
「どうしましょうか?」
「絶対服がいい!」
「服なんていらないだろ!」
「わかってない!わかってないよアオ!こういうのはまず形から入らないといけないんだよ!形から入ることによってまずは自分を変えるんだよ!これから行くのは無人島だからサバイバーのような恰好をすることによって自分の中のサバイバーを呼び起こすんだよ!そうすれば食料とか他の物を買うとき本当に必要な物を買う事が出来るって言うことだよ!だから早くここでしか買えない可愛い服を買いに行こう!」
「なるはど……って最後可愛い服をって言ってんじゃねーか!結局自分の着たい服があるか見たいだけだろ!」
「あれ?ばれちゃった?でもこれだけは譲らないよ!」
「譲れよ!後回しでもいいだろ!」
「いやだ!」
「譲れ!」
レイクとアオが言い合いを始めて終わる気配がない。
どれくら言い合いが続いただろうか。
どれだけ経っても終わる気配のない言い合いは最終的に「猫耳のくせに!」とか「金髪のくせに!」とか、関係のないことでも喧嘩し始めたのでそろそろ止めよう。
「二人ともストップ!そこまで!」
「師匠も言ってやってください!」
「フータも言ってやってよ!」
そしてまた言い合いを始める。
あれ?
この二人、僕の言うこと全然聞いて無くない?
「二人ともそこまでですよ。」
先生が笑顔で二人を止める。
「フータ君は先に行っていてください。アオ君とレイクさんには話があるので。」
「え?でも……。」
「行っていてください。」
先生が笑顔で僕に念押しする。
その笑顔が今一番怖い!
「……わかりました……。」
先生に言われて僕はその場を離れる。
あんことゆきも僕に着いていてさの場を離れた。
「いいですか……。」
先生の声が遠ざかっていった。
皆から離れた僕たちはまず食料を買いに来た。
食料は外に出していると一定時間経つと消滅してしまうがアイテムボックスの中に入れていれば消滅することなくずっと残す事が出来るので3日分の食料を買い込む。
料理もできるらしいが僕は料理が出来ないのでそのまま食べられるようなものばかりを購入した。
あんことゆきも野菜があればいいそうなので色々な種類の野菜を購入しそれぞれに持たせた。
あんことゆきもアイテムボックスをそれぞれ持っているので安心だ。
それから僕たちは水を大量に買い込み寝袋なども買っていった。
買い物をして結構時間がたったころにアオからメールが届き他のメンバーも買い物が終わったらしいので皆の元に戻ることにした。
戻るとアオとレイクは喧嘩しておらず、むしろ以前より仲がよさそうに見えた。
アオとレイクが肩を組んで笑いあう姿を見たときは、流石に変わりすぎだろと思ったが、まあ、仲が良いことはいいことだよね。
あとから聞いた話だけど僕が先に買い物に行った後、アオとレイクは笑顔の先生に長々と説教されたようだ。
その笑顔で逆に怖さ倍増だったらしい。
説教された後は僕以外のメンバー全員で買い物に行ったようだ。
アオとレイクは先生の前では二度と喧嘩しないように心に決めたようだった。




