37話 豪華賞品は本当に豪華だった!
「俺の分もありましたか?」
アオが心配そうに尋ねてくる。
「うん。ちゃんとあったよ。」
「本当ですか!何がありました?」
「ステータス画面を見てみるといいよ。多分もう記載されているはずだから。」
僕がそう言うとアオはステータス画面を確認する。
「ありました!えーと称号に《タッグマッチトーナメント優勝者》と《弓聖》、魔法に《魔弓術・氷》が増えてます!」
「あとはこれかな。」
僕はそう言うと弓聖の弓をアイテム欄から出す。
弓聖の弓は白色がベースで青いラインが入っており細やかな装飾がされていて美しい見た目だった。
「これは何ですか?」
「弓聖の弓。アオの賞品だよ。」
「俺こんなのもらちゃっていいんですか?」
「うん。だってアオの賞品だもん。」
アオはよほどうれしいのかうっすら涙を浮かべた。
「ありがとうございます師匠!」
「いや、出したのは僕だけどアイちゃんからもらったものだよ。だからお礼ならアイちゃんに…。」
「ありがとうございます!」
それでもアオは僕にお礼を言う。
「良かったねー。アオー。」
レイクもアオと一緒に喜び始める。
「だから…。」
「ありがとうございます!」
ダメだ…。
喜びすぎて話を聞いてくれる雰囲気じゃない…。
まあいいか。
アオ達が落ち着くまで僕も自分のもらった称号とスキルを確認しよう。
『タッグマッチトーナメント優勝者』
タッグマッチトーナメント優勝者に贈られる称号。
全ステータス+300
『おこぼれ王子』
固有称号。
この称号を持つものがパーティーメンバーにてモンスターを倒したとき経験値や所得金は分配にならずパーティーメンバー全員は二倍の経験値と所得金を得る事が出来る。
『森の目覚め・攻』
<解放条件> 不明
森のフィールドを展開した際に自動で攻撃するようになる。
《おこぼれ王子》やばくない?
どうせネタ称号だと思ってたんだけど!
僕がモンスターを倒せばパーティー組んでる人みんな二倍の経験値とお金が入るってことだよね。
最初は名前的に僕がおこぼれをもらう方だと思ってたけどおこぼれを与える側なんだね。
全員って書いてあるから与えるって言っても僕ももらえるだろうけど。
それにしてもとんでもないものをまらってしまったなー。
アイちゃん、ありがとうございます!
《おこぼれ王子》で霞むけど《森の目覚め・攻》もとんでもないスキルだよな。
単純に今まで植物操作で攻撃していたのが自動で攻撃してくれるってことだもんな。
優勝賞品ってすごいなー。
こんなにいいものが貰えるなんて。
優勝してよかった!
ピロン♪
またメールの音が鳴った。




