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22話 本来の目的を忘れてた!

 僕はアオはすごいなと思い一方で危機感を抱いていた。 

 このままでは目立てないと!

 忘れかけていたけど目立ちたくてこの大会に出ていたんだった。

 運よく王の称号なんてものを手に入れたのに今のところ何もしていない。

 観客はみんなアオにくぎ付けでアオのパートナーの僕なんか眼中にないだろう。

 でも次は四回戦だし、これだけ目立っているアオに何らかの対策をしてくるはずだ。

 対策されてアオも一撃では終わらなくなるはずだ!

 終わらなくなるよね?

 不安だ。

 このまま優勝までアオ無双になるかもしれない。

 そうなる前に僕も何かしないと!

 でもどうしよう。

 このままだとアオがすべて瞬殺で終わらせてしまうかもしれない。

 どうにか僕も一発派手なことをして観客の目を引きたいな。

 森の目覚めはどうだろう?

 ダメかな。

 木を生やしている間にアオが倒しちゃう。

 森の目覚めが使えないとなると植物が何一つ生えてないこの会場だと僕が得意な植物操作も使えないし。

 あんことゆきを出すのは違う気がするんだよなー。

 タッグマッチだからあんことゆきを出しちゃうと4対2になってズルしてる気分になるからあんまり出したくないんだよな。

 ちなみにあんことゆきには観客席で待機してもらっている。

 あんことゆきに観客席で待っていてって伝えるとあんこはすぐに了承してくれたけどゆきはずっと私も出しなさいって文句を言っていた。

 最終的にはあんこに怒られてしぶしぶ今も観客席で待っている。

 だからあんことゆきを出すのは無しだ。

 一応魔法も使えるけど魔法名言わないと使えないしなー。

 自分で戦いたいけど流石に矢よりも速く相手プレイヤーに接近するのは無理だしね。

 アオに僕にも戦わせてってお願いしてみてもいいけど多分「ダメです!俺は師匠を優勝させるって約束しましたから!」って言われて断られそう。

 しかしそれ以外には僕が戦う方法もないしなー。

 よし。

 物は試しだ!

 お願いしてみよう!

 「アオ。」

 「なんですか?」

 「僕にも戦わせてくれない?」

 「ダメです!俺は師匠を優勝させるって約束しましたから!」

 うん。

 やっぱりそう言うと思ってたよ!

 うーん。

 しかしどうしようかなー。


 そんなことを考えていたら四回戦が始まってしまった。

 四回戦の相手はアオ対策なのか大盾を持っていた。

 よし!

 グッジョブ!

 ナイス対策!

 あんな大盾あったらいくらアオといえども一撃で終わらせるのは無理だろう。

 それに弓で対抗するのも難しいだろう。

 やれやれ、ようやく僕の出番が来ましたか!

 さあ! 

 張り切っていこう!

 「四回戦を始めるよー♪レディーーファイト!」

 開始と同時に僕は森の目覚めを使おうとする。

 「もりーーーーー」

 森の目覚めという前に終わってしまった。

 どうやらアオには盾があろうがなかろうが関係ないらしい。

 今回の相手も今まで同様アオに一撃でやられてしまった。

 「注目のアオ選手が放った一撃は盾一枚では防げるものではないようですね。盾があってもなお相手プレイヤーの額を貫いています。」

 「五回戦でアオ君と当たるペアはしっかりこれ以上の対策を考えてくるんだっぞ♪」

 2号さんが解説しアイちゃんが次に僕たちと当たるペアに注意を促している。

 アイちゃんの言う通りにしっかりと対策してきてほしいなー。

 僕に戦う機会を作ってもらうために!

 頑張ってくれ、僕たちの五回戦の相手よ。


 しかし、僕のそんな期待とは裏腹に五回戦もアオが瞬殺で終わらせてしまった。

 相手も何か大掛かりな対策をしてきたみたいだったけどそれが大掛かりすぎて試合が始まって準備している間にアオの放った矢が刺さっていた。

 五連続の快進撃に観客は回を追うごとに盛り上がっていった。

 次はもう決勝だ。

 「「きゃーーーー。アオ様かっこいいーーーーーーー。」」

 「見ていて爽快だったぞーーーー。」

 「次決勝で戦うのは勇者のこの私だからなーーーー。」

 アオに対する歓声がどんどん大きくなっていく。

 ん?

 ちょっと待って。

 最後の人なんて言った?

 決勝で戦うって言ってなかった?

 しかも勇者とか言ってなかった?

 そうか、次の対戦相手は勇者なのか。

 本物かな?

 本物な訳ないか。

 だってゲームだし。

 じゃあ自分のことを勇者って言っている相当痛い人が次の相手なのか。

 でも決勝まで残っているということはかなりの実力者ってことだもんね。

 もしかすると僕にも出番が回ってくるかもしれない!

 頑張ってください!

 自称勇者さん!

 

 そうして僕たちは決勝の舞台に立つのだった。

 

 

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