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144話 自己紹介! その2

「次は俺か」

 次に話し始めたのはトンドットさんの右隣りのエルフのお兄さんだ。

「俺のギルドは『狩人』。先ほどのギルドのように種族や役職を限定している訳ではないが俺のギルドにはエルフが多いな。後ろにいるサブマスターもエルフだ。ギルドとして縛っている者はないのでかなり自由なギルドだ」

 エルフが多いギルドなのか……。

 アオが入っても違和感なさそうだ。

 それにしても『狩人』のギルドマスターはイケメンだな。

 アオといい勝負か?


 次の席は空席だな。

 空席は今の席ともう一つだけだ。

 一つはキーラの分だとして、来る予定だった人が来なくなったのだろうか。

「この空席は俺から説明させてもらう」

 ファイヤさんが説明してくれるようだ。

「本来この席に座る予定だったのはネロだ」

「ネロ!?」

「実は……僕も呼ばれてたんだよね……」

 僕が驚くとネロは照れたように俯く。

「そう。そこにいるネロだ。非常に悔しいことに俺は何度も『炎の王国』に誘ったが『フォレスト』に入りたいからと断られ続け、『炎の王国』以外のギルドも誘っても断られたギルドがあるだろう。ネロの強さは『宝探しゲーム』3位という結果でも分かる通りだ。それと諜報力を見込んでこの場に呼んだはずだったのだが……まさか『フォレスト』の一員となって来るとは……」

「あはは……」

 ネロはファイヤさんの言葉に苦笑いで答える。

「まあ、いい。ネロも自己紹介だけはしてくれ」

「分かったよ。こんにちは。この前『フォレスト』に入ったネロと言います。得意なことは情報を集める事と皆に伝える事。ファイヤさんからは各戦場の情報の収集と伝達を任されています。任されたことは全力でやるのでよろしくお願いします」

 収集と伝達?

 どうやるのかよくわからないから後でコッソリ教えてもらおう。

 なんたってネロは『フォレスト』の仲間だからね!


「次は私か……。ギルド『拳闘士団』のマスター、カレンダだ。特に話すことは無い」

 名前的には拳で戦うギルドなのかな?

 こちらはレイクが入っていても違和感なさそうだ。

 うちのレイクだから『拳闘士団』にはあげないけどね!


「それでもう一つの空席だな。これはさっき見てもらった通り『秘密結社悪の盗賊団』のキーラの席だ。キーラは敵に回ったわけだが、そこはあまり気にしないでおこう。イベントの時、本当に敵になるようだったら厄介なことになる前に各自の判断で撃破してくれ」

 ファイヤさんの言葉に皆が頷く。

 もちろん僕もそのつもりだ。

 キーラが敵として現れるなら容赦はしない。

 

「やっと俺の番が回ってきたか!」

 ファイヤさんがキーラの説明を終えるとユウが勢いよく立ち上がり元気よく話し始める。

「俺はユウ。いつか勇者になる男だ。よく覚えておけ!」

 そして座る。

 終わりかよ!

「ごめんなさいね。ユウが説明不足だから私から補足するわ。私はニーヤ。ユウのサポート?いいえ、見張り役ね。ユウが出来ることはとにかくモンスターを切り倒すことだけよ。それなら誰にも負けないわ。それ以外は点でダメね」

「ダメって……」

「本当の事でしょう?」

 ニーヤさんがユウの補足をする。

 流石ニーヤさんだ。

 ユウの事を良く分かっている。


 ユウの自己紹介が終わると、とうとう最後で僕の番だ。

 僕は立ち上がると自己紹介を始める。

「『フォレスト』のギルドマスターをしているフータと言います。フータっていう名前よりもおこぼれ王子の方が浸透してるのかな?僕のギルドは僕含めて6人です。使い魔を含めると9人と3匹のギルドです。僕達はどんなことをしても必ず街を守りたいと思っています」

 ちょっと短かったかな?

 でも皆もこれ位だったし、いいよね?

「最後に自己紹介をしたのが『タッグマッチトーナメント』と『宝探しゲーム』で1位だったフータだ。その他にも『フォレスト』には強力なプレイヤーが沢山いる。【弓聖】に【暴力姫】、【教死】、【収集家】だ。このギルドだけは個々が強すぎるので各戦場に散らばってもらおうと思っている」

 やはり足りなかったのかファイヤさんが補足してくれた。

 これじゃあ、ユウと同じ見たいで何だか悔しいな……。

 もっとちゃんと話せばよかった。

「【収集家】ってネロの事?」

「うん。恥ずかしながらそう呼ばれてるみたい」

 いいな……。

 【収集家】か……。

 普通にカッコイイじゃないか!

「何で私だけ……」

「パレット?」

 後ろにいるパレットが崩れた。

 恐らく『フォレスト』で自分だけ二つ名がなかったことに崩れたのだろう。

「おい。しっかり立て。このイベントで活躍したら多分、恐らく、きっと、パレットにもカッコイイ二つ名が付くかもしれないから今は立て。みっともないぞ」

「このイベントで活躍すれば……。分かりました。私やります!」

 パレットはやる気に満ち溢れたようだ。

 ナイス、アオ!

 パレットのやる気のツボを良く理解してるね!


「これで全員の自己紹介が済んだな。では、これより第3回イベント『防衛戦』対策会議の本題に入る」

読んでいただきありがとうございます!

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