12話 ゲームのフレンドって友達にカウントしても大丈夫だよね?
アオは木の剣を構えてシカジカに近づく。
順調に近づいていると思ったらシカジカまで残り3メートルあたりのところでピタッと、止まってしまった。
それから数秒間アオはピクリとも動かなかった。
「うおーーーーーーーーーーー」
アオがいきなり叫んだ。
おそらくアオは自分に気合を入れるために叫んでいるのだろう。
しかしその足は一歩も前には進んでいない。
やっぱりか。
ウシモーで怖くなってしまったのだろう。
ゲームだから死ぬことは無いけどなれるまでは怖いかもしれないかな。
僕もまだ恐怖は感じてないけど実際HPが0になりそうだったら怖いと感じてしまうかもしれないし。
まあ、今のチート状態だと当分死ぬことは無いだろうけど。
今はアオをフォローしてあげないと。
僕が1つお兄さんなわけだし!
「《植物操作》」
先ほどのグリーンスライムと同じように近くの木の根で串刺しにした。
7EXP 7G
『レベルが上がりました』
お、レベルアップしたみたいだ。
レベルアップも気になるけど今はアオのフォローの方が先だよね。
「アオ、もう大丈夫だよ。」
「師匠!ごめんなさい。近づくとどうしても怖くなってしまって…。こんなんじゃタッグマッチで師匠の役に立てません。やっぱり俺なんかじゃなくてもっと強そうな人を探してください。」
「僕はアオ以外の人とは絶対に組まないよ。」
せっかく気の合いそうなパートナーが見つかったのにこんなことで解散なんてもったいないしね。
「でもこんな怖がりで戦えない奴と組んでも何もいいことなんかないですよ。」
「まだ戦えないと決まったわけではないよ。」
「え?」
「だって近距離がダメなだけでまだ遠距離武器とか魔法だって試してないでしょ?まだあきらめちゃダメだよ。」
それからアオはなにやら考え込んで、考え込んだと思ったらだんだん顔の表情が明るくなってきた。
「はい!師匠の言う通りですね!まだ始まったばかりですし色々試してみます!」
アオも立ち直ったので探索を再開しようとしていたところである事実に気が付いた。
まだフレンド登録していないという事実に!
早速アオにフレンド登録してもらおう!
メニュー画面を見てるとフレンド画面を見つけた。
「アオ、フレンド登録しない?」
「はい!喜んで!」
フレンド画面のフレンド登録ボタンを押してフレンド登録をした。
くぅーーーーーーー。
フレンド画面にアオという名前があるのを見てなんだか泣きそうになってきた。
どれだけ望んでも現実では手に入れるかとが出来なっかった友達だ。
心なしか涙がにじんできたような気がする。
「師匠どうかしましたか?」
「ん!?い、いやなんでもないよ」
初めてできたフレンドに泣きそうになってたなんて恥ずかしくて口が裂けても言えないな。
「そんなことよりさパーティー組まない?」
そう。
さっき僕はフレンド画面を探しているときパーティー機能も見つけていたのだ。
パーティーを組むと経験値とお金が分配になるみたいだ。
ただしドロップアイテムだけは分配にならずドロップした人のものになるそうだ。
お金や経験値が分配になるなら今のアオにとってとてもいい機能だね!
「いいんですか?これ師匠には何のメリットもないですよ。」
「いいよいいよ。メリットっていうならアオが強くなってくれることが僕にとってメリットになるかな。」
「じゃあお言葉に甘えさせてもらいます。」
パーティーも組んだところで探索を再開する。
「あんことゆきが狩ったモンスターの経験値とお金ってどうなるの?」
何気なくあんこに質問してみる。
ゆきに聞いても突っぱねられそうだしね。
「お金とドロップアイテムはフータ様のものになるはずです。経験値だけは私たちと分配になります。」
なるほど。
パーティーみたいな感じなんだな。
実際に現れたモンスターをあんことゆきに倒してもらったら5EXPと10Gが手に入った。
しかしパーティーを組んでいるアオには経験値もお金も入っていないようだった。
そういえばドレインをまだ試してなかった。
いつも植物操作でワンパンしてたから使うのを忘れてた。
目の前に丁度シカジカがいるので試してみる。
まずは
「《植物操作》」
植物操作でシカジカを捕まえる。
そして
「《ドレイン》」
HPとMPが減っていないので吸収できているかは分からないけどシカジカを倒す事が出来たので植物操作と併用できるってことだよね。
……なんと恐ろしい。
僕って剣持ってる意味あるのかな…。
しかし剣の練習はしておかないとなと思い剣も使いながら森を探索する。
途中で《剣術LV.1》を獲得した。
《剣術LV.1》はSTRが10上がるパッシブスキルのようだ。
僕は『森の王』の効果で2倍になるのでSTRが20上がっていた。
そして僕たちは森の奥にある木も何も生えていない円形の広い空間に出た。
そこには何もないけどモンスターが大量にいた。
ざっと50匹近くいるようだ。
よし、こいつらを倒したら今日は終わりにしよう。
現実では夜の12時をまわるころだし丁度いいくらいだろう。
アオに伝える。
「今日はこいつらを倒したら終わりによっか。」
「了解です!俺は何もできませんけど頑張ってください!」
今日最後の大仕事だと思い気合を入れる。
「《森の目覚め》」
モンスター達を囲うように木をぐるっと展開させる。
「《植物操作》」
全ての木の根を対角に一気に伸ばしそれらの木の根は全てのモンスターを貫いた。
そしてさっきまで大量にいたモンスター達がいた場所はただただ何もない空間になってしまった。
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『称号《森の狩り人》を獲得しました』
『称号《殲滅者》を獲得しました』
『称号《植物の使い手》を獲得しました。』
『称号《貫く者》を獲得しました。』
『スキル《パーティー念話》を獲得しました。』
『スキル《植物操作術LV.1》を獲得しました。』
なんか色々手に入れてしまった…。
『森の王』の効果をパッシブスキルの効果2倍。とレベルアップ時にもらえるステータスポイント2倍に変更しました。




