120話 ようやく長い長いテストが終わった!
僕はアオからここ最近のチェンジワールドオンラインで起こった事を聞いた。
ナメクー島という場所で巨大ナメクジに追いかけられたり、更に巨大な鷲と戦ったり、【10人の王様】という物語を読んだり……ずるい!
僕も一緒に追いかけられたかったし、戦いたかった!
10人の王様の話なんて知らないよ!
気になる!
早く読んでみたい!
僕が部屋の掃除をしている間に皆はゲームで楽しんでるなんて羨ましい。
あ……も、もちろん勉強もしてたよ……。
早くゲームがしたい!
その一心で勉強をして長い長いテスト週間もこれで終わりだ。
ようやく本番のテストが始まった。
アオのおかげでテストの問題は簡単に解くことが出来き、赤点回避は容易いだろう。
流石アオだ。
勉強は凄く分かりやすく教えてくれたし、どこがテストで出るかという山まで完璧に当たっている。
このテストが全て終わったらアオにちゃんとお礼を言わなくちゃな。
テストもすべて終わり赤点がある気がしない。
それどころか過去最高にできている気がする。
「お疲れさまー!」
テストが終わってテンションの高いレイクが話しかけに来る。
「お疲れ様。」
「どうだった?もちろん100点だった?」
「もちろん100点って……。まだ結果出てないし100点は無理でしょ。」
「でも、あんまり暗い顔はしてないねー。割と自信ある?」
「うん。赤点ではない自信があるよ。」
「そっか!よかったよー。私達のおかげだね!」
「うん。アオのおかげだね!」
「アオの!?私は!?」
「このくらいかな?」
僕は親指と人差し指で少し隙間を開けてレイクに見せる。
「そんなに役に立てたならほとんど私のおかげみたいな物だね!」
これだけの指の隙間でそんなにと言うなら、僕はアオの貢献度を指で表そうとしたら、自分の指を千切ってプロ野球選手に頼んでここから窓の外に遠投してもらわないといけないよ……。
「師匠、お疲れさまです!テストはどうでした?」
ここでアオが来た。
「お疲れ様。アオのおかげでバッチリだったよ。」
「私を忘れてない?」
「そうですか!それは頑張って教えたかいがありました。」
「私もね。」
「アオありがとう。」
「私には?」
「どういたしまして。」
「あれ?私にお礼は?」
「もちろん今日からやりますよね?」
「もちろんだよ!この日をどれだけ楽しみにしていた事か!【10人の王様】の話もまだ聞いてないから楽しみだし、それに今日から新エリアが解放されたんでしょ?楽しみだねー。早く帰らなくちゃ!」
「そうでした。今日から新エリアが追加されるんでしたね。」
「どこが追加されるの?」
「前回の『グラーシ』が追加された時同様に行ってみるまで分からないみたいだよ。ただ、3つの街が追加されたみたい。1つ目は『グラーシ』から北東に行くと着くみたい。2つ目は『ハーマリ』から東に行くと着くみたいだよ。3つ目は1つ目の街から東に、2つ目の街から北に、どっちからでも行けるみたいだよ。」
「そんなに追加されるの!?楽しみだねー。」
「本当に楽しみだよ!先生やパレットも来るかな?できれば皆で行きたいと思ったんだけど。」
「先生は分かりませんがパレットは来ると思いますよ。ここ最近は毎日のようにログインしていますから。」
「そっか。パレットとはまだあまり話せてないからここで仲良くなれたらいいな。」
「師匠、覚悟をしておいた方がいいかもしれません……。」
アオがどこか遠い目をして疲れたように言う。
そういえばナメクー島はアオとレイクとパレットで攻略したんだっけ?
そこで何かあったのかな?
「私はパレットと仲良しだよー。」
アオが僕に何を伝えたかったのか分からなかったけど同じギルドなんだし仲良くするに越したことはないよね。
「そろそろ帰ろうか。」
テストは午前で終わり今日はそのまま下校だ。
そして今日は金曜日なのでとことんゲームが出来る。
「うん。帰ってゲームをしよう!」
「はい。帰ってゲームをしましょう。」
僕はアオとレイクと校門で別れて家に帰る。
家に帰るとすぐにゲームを起動してログインした。
実に1週間ぶりのログインだ。
たった1週間だけど物凄く前のように感じる。
あんこ、ゆき、クロ、きーこ、は元気だろうか。
早く会いたい。
僕はそう思いながらゲームを始めるのだった。
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