１１９話 １０人の王様
かつてこの世界には１０人の王様がいました。
１０人の王様はそれぞれ強力な力を持ち、２人の従者を従えていました。
【森の王様】は地上に生きる全ての動物と植物の王様。
うさぎの姉妹を従者にし、どんな場所でも森を生み出しどんな植物でも操るという。
森の王様は世界で一番初めの王様で人間の友達がいなく森で動物たちと過ごすうち人間から木になったそうだ。
【海の王様】は水中に生きる全ての生き物の王様。
美しい人魚とたくましい海の戦士を従者にし、どんな場所でも水を生み出し自由自在に操るという。
海の王というが生み出す水は海水ではなく真水だということを気にしていたそうだ。
【空の王様】は空に生きる全ての生き物の王様。
空の色と同じ色の羽の小鳥と鋭い目つきの大鷲を従者にし、どんな場所でも雲を生み出し天候を操るという。
空の王という名前なのに空が飛べないことを不満に思っていたそうだ。
【魔法の王様】はこの世界にある全ての魔力の王様。
三つ目の蜘蛛と金色に輝く目を持った黒猫を従者にし、自分の魔力空間を展開しどんな場所からでも魔法が打てるという。
魔法の腕はすさまじいのだが、魔法ばかりを鍛えたせいで運動神経はゼロだったそうだ。
【ガラクタの王】は世界の廃棄された物の王様。
２人のロボットを従者にし、どんな場所でもガラクタを生み出しそのガラクタで何でも作り出すという。
ガラクタからなんでも作り出すが、、作り出した大半は結局ガラクタだったらしい。
【黎明の王】は人間と亜人族の国の王様。
２人の騎士を従者にし、どんな時間でも夜明けの朝日を生み出しその太陽の光は人々に希望と力を与えるという。
統率力に優れた王だったが、戦闘はからきしダメだったらしい。
【常夜の王様】は魔人族の国の王様。
吸血鬼の執事と悪魔のメイドを従者にし、どんな時間でも真っ暗な夜を生み出し彼らの有利な時間にする事が出来るという。
いつもは優しい王様だが執事の淹れる紅茶を飲む時間を邪魔されると世界で一番怖かったそうだ。
【黄昏の王】はモンスターの国の王様。
赤いドレスを着た少女のモンスターと透明で恥ずかしがり屋のモンスターを従者にし、どんな時間でも夕暮れ時を生み出しこの時間でしか行動できない太古の強力なモンスターをつれてくることが出来るという。
モンスターの国の王様だが正体はモンスターの国に迷いこんだ人間で、この王様が一番ビビりで怖がりだったそうだ。
【白昼の王】は守りの王様。
大きな甲羅を持った陸亀の兄弟を従者にし、どんな時間でも昼を生み出し明るく輝く太陽の光を吸収して無尽蔵のＨＰを得て最前線に立ち人々の盾役になることが出来るという。
白昼の王様という名前だが生活は昼夜逆転していて、昼間の太陽がめっぽう苦手だったそうだ。
【月光の王】は癒しの王様。
白色の犬と白色のフクロウを従者にし、どんな時間でも美しい月光の夜を生み出し味方の傷や病気を癒すという。
月光の王様は癒しの王様だが、人助けよりも人一倍戦いを好んだそうだ。
この１０人の王様のおかげで世界は平和に保たれていました。
そんなある日、天界から５人の神様が来て世界の破壊を始めました。
理由は分かりません。
しかし、５人の神様は楽しんでいるようでした。
１０人の王様は協力し合い５人の神様と戦いました。
死闘の末、神様を天界に帰す事が出来ました。
神様は天界には帰りましたが、倒すには至っていません。
この戦いで１０人の王様も力を使い果たし、永い眠りにつきました。
永い眠りにつきますが、回復する見込みはありません。
その１０人の王様は今、後継者を探し残り少ない力を渡すために永い眠りから目を覚まし始めています。
いずれまた５人の神様はこの世界を破壊するために攻めてくるでしょう。
１０人の王様の後継者は来るべきに時に備え、かつての１０人の王様の力を使いこなさなければなりません。
そして次の５人の神様との戦いは神様を確実に倒すため総力戦で挑むことになるだろう。
『称号《物語を伝える者》を獲得しました』
『全プレイヤーに通達します。アオ、レイク、パレットが物語【１０人の王様】を解放しました』
読んでいただきありがとうございます！
少しでも面白いと思ったらブックマークをお願いします！
画面下の☆も貰えると嬉しいです！
Twitterもやっていますのでよろしければフォローお願いします！
