11話 植物操作ってすごいね!
「ところで師匠は何者なんですか?」
「何者って?」
「だってその高そうな装備だったりウサギたちだったりさっきのスキルだったり明らかに配信開始1日目の強さじゃないと思うんですけど?」
そういうことか。
アオには話しておかないといけないよね。
だってパートナーなんだし。
それから僕は今日起こったことをアオに全部話した。
「なんですかそれ?チートじゃないですか?」
「正直僕もそう思う…。」
「それにしても師匠はタッグマッチトーナメントまで隠れてレベル上げした方がいいですね。」
やっぱりそうだよな。
こんなチート性能知られたら周りから何言われるかわからないし。
有名にはなりたいけど悪い方で有名にはなりたくない。
「そしてタッグマッチトーナメントでいきなり表れて師匠の強さとかっこよさで優勝して皆を認めさせてしまえば万事解決です!」
何が解決なんだろう?
「そうと決まれば早速レベル上げですよ!他の人に見つからないように森の中に行きましょう!」
「待ちなさい。私たちの紹介がまだよ。」
あ、ゆきとあんこを紹介するの忘れてた。
「師匠離れてください!その白いウサギ、化けウサギです!」
「誰が化けウサギよ!」
「そうですよ。化けウサギは流石に失礼ですよ。」
「そっちの黒い方もか!」
「ごめん。紹介するの忘れてた。さっき話したうさぎがこの2匹だよ。言い忘れてたけど普通に会話できるから。」
「え?そうなんですか。」
「そうよ。わかったらさっきの発言について謝りなさい。」
「先ほどは失礼なことを言ってしまいすみませんでした。」
「わかればいいのよ。」
「はい。許します。」
「じゃあ行こうか。」
そうして僕たちは森の中に入っていく。
「あんこそういえばだけど老人の木と話してるときモンスターなんて1匹もいなかったけどこの森ってモンスターいるの?」
「はい。普通にいますよ。先ほどはたまたまいなかっただけかと。」
そんなことを話していたら目の前にモンスターが現れた。
現れたのは緑色のスライムだった。
緑色のスライムの上には『グリーンスライム』と書いてある。
グリーンスライムの中には赤色の玉みたいなものがある。
おそらくあれを壊せばいいんだよね。
「《植物操作》」
周りにある木の根を操りグリーンスライムを串刺しにした。
7EXP 7G
お!
経験値とお金がもらえた。
ようやくこれで脱一文無しだ!
と思ったけどさっきアオを助けた時ウシのモンスターを倒したんだった。
名前は確か『ウシモー』だったかな。
しかし植物操作って使いやすいな。
自分の手足のよう木を操れる。
そういえばアオはどのくらい戦えるのかな?
ウシモーに逃げ回ってたけど。
モンスターが怖くなってたりしてないかな?
一応見ておこう。
「次アオ戦ってみてよ。」
「はい!わかりました!」
返事も元気いっぱいって感じだし大丈夫みたいだね。
そこへ丁度、鹿のモンスター『シカジカ』が現れた。




