97話 この人は本当に頼み事をしに来たのだろうか?
「3人目……。で、でもまだ確定したわけではないですよね?」
「そうですね。確定したわけではありません。ですが……。」
先生が何か言いかけたところでドワーフが遮る。
「おいおい、お主等で話を進めるでない。3人目とか訳の分からんことはどうでもいいからとにかくその暴れてる奴をどうにかしてほしい。ハーマリ近くで活動しているプレイヤーが困っておるのじゃ。」
「困っているならあなたがどうにかすればいいのでは?」
「アホか!儂ではどうにもならんから頼みに来ているのであろう。少しはその足りない頭で考えろ。」
何で僕は今罵倒されてるんだろう?
もう一回確認するけど、この人僕達にその暴れている人物をどうにかしてほしくて頼みに来ているんだよね?
「どうにかしてもらえないかの?これでは初心者プレイヤー達がレベル上げもできずにゲームから離れていってしまう。だからどうか頼む!力を貸してくれ!」
真剣な表情でドワーフが頭を下げる。
始めてまともなことを言ったよこの人!
確かにゲームの人口が増えなくなるのは悲しいな。
僕達でそれが解決できるのか分からないけどやるだけやってみるか。
「僕は協力してもいいと思うけど皆んなは?」
僕の言葉に皆んなが頷く。
と、思ったら1人だけ頷いてなかった。
「私さっき入ったばかりで何もわからないですけど、このギルドってその人物をどうにかできるほど強いのですか?」
「知らないのか?小娘。『フォレスト』と言えば『おこぼれ王子』『弓聖』『教死』『暴力姫』がいる少数精鋭の超強力ギルドじゃぞ。ちなみに儂はギルド『ドワーフ軍団』のギルドマスター、トンドットじゃ。よろしくな。」
僕達の紹介の後にさらりと自己紹介も混ぜたよ……。
というか、そんな少数精鋭とか超強力ギルドとか言われちゃうと少し照れるな……。
僕達も結構有名になってきたのかな?
「でも、私が知らなかったのでそこまで有名ではないですね。」
ごめんなさい。
慢心でした。
そうですよね。
万人に知られてない時点で有名でも何でもないですよね。
もっと頑張ります……。
「そうかのー。儂は有名だと思っておるが……。」
フォローされても少し傷つくのですぐにこの話題を切る。
「ま、まあ、とにかく僕たちは協力するつもりです。パレットもいいよね?」
「はい。別にいいです。」
「ということでこの件、僕達『フォレスト』が協力をしましょう。具体的にどんなことをすればいいのでしょうか?」
「どうすればいいのでしょうかってそんなもん自分で考えろ。儂は分からん!」
「分からんって……。」
「後は任せったのじゃ!さよならじゃー。」
トンドットさんはそう言うと僕達が何かを言う隙を与えずに帰っていってしまった。
「どうしましょう先生。」
こんな時は先生に頼るのが一番だ。
「そうですね。まずは現場を見に行ってみましょう。」
「そうですね。」
そして僕たちはハーマリの街へ転送した。
3人目の王の称号持ちがいるかもしれない街へ。
どんな人だろうと考えてみたけど、そういえば平原で暴れているんだよな……。
どうにかしろって……。
戦闘になる未来しか見えなくて溜息をつきたくなる。
どうかあまり強いスキルではありませんようにと祈るばかりだ。
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