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9話 好きなものを我慢するってあんまりよくないよね!

双葉青人の話です。

 こんにちは。

 俺は双葉青人です。 

 畑山高校2年A組です。

 中学卒業と同時に畑山高校付近に引っ越してきました。

 

 俺は高校に入ってから見事に高校デビューを果たした。

 中学までかけていた眼鏡もコンタクトに変え、長かった前髪もバッサリと切り根暗そうなイメージを消すことに成功した。

 また、中学まで大好きだったアニメやゲームもきっぱりと止めファッションや最近の流行を死ぬ気で勉強した。

 アニメやゲームはボロが出ないよう今でも禁止している。 

 その結果、高校ではたくさん友達が出来た。

 いわゆる1軍なるものに入ることもできたが、最近そんな生活にも段々と疲れてくるようになった。

 元は地味で根暗だったから陽キャグループの日々新しくなる若者言葉についていけない。

 そして彼らは毎日のように学校の帰り道カラオケやゲームセンター寄り道をする。

 はじめは楽しかったけど、これが毎日続くとこれもだんだん苦痛になってきた。

 幸い俺の家はほかの人よりも少しだけ裕福だったのでお金についての心配はあまりなかったが、やっぱり無駄遣いはよくないと思う。

 流石に最近疲れてきてストレス発散にゲームやアニメを解禁しようと思うようになってきた。 

 そんな時に『チェンジワールドオンライン』というゲームを知った。

 運営がAIで剣や魔法を使うということ以外明かされていない謎のゲーム。

 なぜか直感で面白そうだと感じた。

 それから毎日のように『チェンジワールドオンライン』の情報をチェックるようになったが、運営がAIで剣や魔法を使うゲームということ以外明かされることは無かった。

 しかしゲームの情報が手に入らない一方で収穫もあった。

 同じクラスの森山風太君がスマホで『チェンジワールドオンライン』のことを調べているのをたまたま目にした。

 風太君とは一度も話したことないけどもし彼が『チェンジワールドオンライン』をプレイするのであればゲームでもリアルでも仲良くなれたらいいなと思った。

 

 そんなわけで配信当日。

 プレイヤーネームを『アオ』。

 種族をエルフに設定して早速始める。

 やっぱりファンタジー世界なんだから人間以外の種族を選択してみたかった。

 いざ始めたはいいものの右も左も分からない俺に運営のAIのアイちゃんがのせメールで親切にステータスの見方やその他諸々の説明をしてくれた。

 運営は親切だなとしみじみ感じた。

 ステータスを振り分け装備がないといけないと思い武具屋で500Gの木の剣を買った。

 全財産を木の剣に変えて一文無しになってしまったので早速お金稼ぎとレベル上げのために街を出て平原に向かった。

 平原にはスライムがいて一太刀で倒す事が出来た。

 その際5Gと5EXPを手に入れた。

 スライムを4体倒したところでレベルが上がった。

 その時アイちゃんからの通知が届いた。

 それは1週間後にタッグマッチトーナメントを開催するというものだった。

 やばい。

 友達がいないと思ったけどどうしても出たいと思ったので次会った人に話しかけようと決めた。

 そうと決まればレベル上げだ!と思い平原の奥の方に来た。

 さっきまでは襲ってくることのないスライム相手だったから何も感じなかったけどこちらにあからさまな敵意をむき出しにして突進してくる牛型のモンスターの『ウシモー』に恐怖を感じて逃げてしまった。

 しかし『ウシモー』はいつまでも追ってくる。

 怖い。

 怖い。

 怖い。

 

 「うわーーーーーーーーー。誰か助けてーーーーーー。」

 必死に叫んで助けを求めた。

 しかし周りを見ても誰もいない。

 これはゲームで死なないとわかっていてもやっぱり怖かった。

 もう追いつかれる。

 もうダメだ。

 と、思った瞬間。

 真っ黒なウサギにのって真っ白なウサギを肩に乗せた王冠を被った王子様がものすごいスピードで現れた。

 そして何かのスキルなのか木を1本生やしその木を操って『ウシモー』を拘束する。

 最後は腰に携えた剣を抜いて一太刀で終わらせてしまった。

 かっこいい。

 かっこよすぎて何かイベントのNPCではないかと思ったが王子様の頭の上にプレイヤーネーム『フータ』と表示されていたのでこの王子様はプレイヤーだと確信する。

 世の中にはこんなにかっこいい人がいるのかと、そう思った。

 そして同時にどうしてもこの人と仲良くなりたいとも思った。

 そうだこの人をタッグマッチトーナメントに誘ってみよう。

 こんなかっこいい人がさっきまで『ウシモー』相手に逃げ回ってた俺をタッグマッチのパートナーに選んでくれるはずがないと思ったけど、どうせ次会った人を誘うって決めていたんだ。

 断られてもいいから思い切って誘ってみよう。


 「俺とタッグマッチトーナメントに出場してください!」

 「へ?」


 帰ってきたのはYESでもNOでもない困惑して出てきたであろう言葉だった。

 

 

 

 

 アオ LV.2   お金20G

 HP 110  

 MP 100

 STR 10

 INT 0

 AGI 8

 VIT 2

 MND 0

 DEX 10

 ステータスポイント5

 《称号》 なし

 《スキル》なし


アオのステータスです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 配信初日で、始まりの街の平原で、助けを呼んでも誰も居ないって、このゲームのプレイヤー、少なすぎないですか? 考えられるのはサーバー分けが物凄く細かいとか?どれだけ資金が有れば出来るのか…
感想一覧
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