プロローグ1・死亡
ずっと作文が苦手でした。
お手柔らかにお願いします・・・
あ、がんばります・・・
ようやく終わることが出来る。
そう考えると、呼吸することすら苦しい現状も少しだけマシになった。
「※キ※!※※※!」
母さんらしき人影が、俺の名前を呼んでるんだろうか。
もう誰が何を言っているのかもわからない。視界はぼやけていて、音もほとんど聞こえず、体も動かすことも出来なくなってしまった。
母さん、今までありがとう。
そう伝えようと思っても、口がちゃんと動いてくれない。
ここ数年、奇病によってどんどん動けなくなっていく俺の面倒を見てくれた。そんな母さんに、感謝の言葉を告げることも許されない。
悔しい。
でも治る見込みのない病気なら仕方ないか。
死んだ後の世界ってどんなところなんだろう。
どうせ治らないなら、いい加減切り替えるしかないよね。
某ゲームを思い出して脳内では笑ってしまう。
ふいに、誰かが片手を握る。
「※なない※!お※※ちゃ※!!」
顔が見えなくてよくわからないけど、1307号室のユミカちゃんかな?
あぁ、そうだ。死ぬ前にユミカちゃんが元気になるところを見ておきたかったなぁ。
本当に悔しいなぁ。生きたかったなぁ。
「ユ※※!私※結※する※て言※※※※ない!!※死※じゃ※※よ!※を置※※い※な※※!」
たぶんこれは幼馴染のヒメノだろう。
そういえば、子供の時に結婚しようってプロポーズしたこともあったっけ・・。男に二言はない、と言いたいところだけどどうしようもないからなぁ。
素敵な旦那さんを作って素敵な家庭を築いてほしいと思うよ。
俺の代わりにしっかり頼むぞ!未来の旦那!
あぁもうだめだ眠い。
最後に全気力を絞ろう。
「あ※※とう」
ちゃんと聞こえたかな?聞こえてたらいいな。
そんな思いの中、意識は闇へと消え去った。