表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

184/452

261

 新宿駅の外に出ると、真っ暗な空から雪が降り出してきた。

 早月と奏は二人並んで立って、その降り出したクリスマスイブの真っ白な雪を見つめた。

 ……早月はその降り出した雪を見て、なんだかとても悲しくなって、そのままその場で声もなく、静かに泣き出してしまった。

 隣にいる奏が黙ったまま、そっとハンカチを早月に差し出してくれた。

「……ありがとう」

 早月は奏のハンカチを受け取って涙を拭いた。

 それは、まるで今降り出した雪のように白い色をしたハンカチだった。


「私は、深田早月は、高田奏くんのことを本当に愛しています」

 それから早月は、ハンカチを奏に返して、姿勢を正して、しっかりと正面から奏のことを見つめて、そう愛の告白をした。

 早月からの突然の告白に奏は少し驚いた。

 二人は付き合い始めるとき、確かにお互いの愛を確認したのだけど、告白は奏のほうからしたもので、早月がこうして自分から、奏に愛の告白をしてくれることは、……二人が出会ってから初めてのことだった。

「僕も、高田奏も深田早月さんのことを本当に愛しています」

 奏は真剣な表情で早月にそう返事をした。

 すると早月はにっこりと笑って「ありがとう。……奏」と本当に嬉しそうな声で奏に言った。

 それから二人は手をつないで、新宿駅の近くをゆっくりと散歩し始めた。

 散歩をしながら、早月は陸のことを奏に話した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ