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独り歩きの寂しがり屋  作者: 日向 ゆい
4/4

表の鏡の世界

__秋菜と名乗る少女は悪意のある笑顔でこのゲームのルールを告げた。

「……これから始まるゲームは禁断の園にあるリンゴを食べた者が勝つゲーム。ただ、その為には三つの謎を解き、札を手に入れてもらわないといけない。君はこのミラーハウスとジェットコースターとアクアツアーの三つを。それをクリアして最後のドリームキャッスルの謎を解いてもらう。ただし失敗すれば死を、成功すれば生を与える。」

「終わったか……要はその謎を全部解けばいいんだろ?」

長すぎて半分寝てしまっていた気がしたが、重要な部分は聞いたから大方合っているだろう。最後のリンゴの意味は理解出来なかったが、それを食べれば脱出できるらしいからそれを目指せばいいのだろう。

「とりあえずここの謎を解かないとな…」

どんな謎があるのかはよくわからないが、長居していたら危ないような気がする。その為にはとりあえず進むしかない。

「…おい、ここの謎はなんなんだ。」

「……ここに入ったものは何かが変わる。容姿は同じなのに性格…人格が変わる。それが見抜けるかが謎だ。」

秋菜はそう告げ先の方を向いた。その方向を見ると、そこには__

「…………」

「なんで…雪菜がここに…」

__鏡の向こう側に囚われた雪菜がそこに居た。

「…出てこれたんだよ、秋谷」

そう微笑む雪菜に、俺は何かしらの違和感を覚えた。多分雪菜は鏡の中から出てきていない。だから偽物なのはわかっているが決定的な違いが見つからない……

「……どうしたの、秋谷?」

「……雪菜。いつも言ってるだろ?俺のことはダーリンって呼べってな?」

満面の笑みでそう告げると雪菜はポカンとした表情を浮かべていた。

「そんなの、言うわけないでしょ…?」

「……今のでハッキリした。お前は決定的な部分が違う!」

そう言って雪菜に似たナニカを蹴り飛ばす。そのナニカは鏡に激突し割れたガラスをまき散らして倒れた。

「なんで…すぐに分かったんだ…」

倒れたナニカは有り得ないものを見るような目で俺に問いかけてきた。そんなの、決まっている。

「…雪菜はノリがいいんだ。だから、そんなこと言うわけがないんだよ。」

「たった…それだけで……見抜いたのか…」

ナニカはなんとか起き上がりナイフを手にした。殺されるのは怖いし今すぐ逃げたい。けど、それができないのは自分が一番わかっている。だって……

「……それだけじゃねぇ。俺が惚れた雪菜はそんな事しねぇ!」

喉が痛む勢いでそう叫ぶ。鏡の向こうの雪菜に届くように。決死の告白のつもりでそう叫んで蹴る。そうするとナニカはさっきより飛んでいった。近場にあった鏡を持ち、ナニカに向かって投げつける。鏡はものすごい音とともに砕けて散らばった。

「…見つけた。貰ってくぜ、この札。」

ナニカの体に貼ってあった札を奪い先に進む。そうすると出口はすぐそこにあった。きっと似た道をグルグル回っていたんだと思う。

「……よく突破したね、驚きだよ。」

秋菜はいつの間にか出口に居たようで驚きと称賛の入り混じる声を上げた。

「こんなの簡単だ。さぁ、次行くぞ。」

さて、次はアクアツアーに向かうとしよう。このゲームをクリアするために。雪菜と、脱出するために。

「……バラバラになっても、一緒に出たいもんだな。せっかくの遊園地だ。楽しまなきゃな」

「ここはまだ序章に過ぎない。ここはエデンの園だ。君はアダムであの子はイヴ。だが違うのは…果実を食べなかった人間は、ここから出られないこと。一席しかない椅子取りゲームはここから始まる。絶望しないことを祈るよ。」

このゲームはまだ始まったばかりだ。だが、結末は決まっている。だって、俺はアイツを。アイツは俺を絶対に裏切らないからだ__

えー、淡々と早く更新をしているゆいです。

早いことこの上ないですが、短いですw

珍しく一日一話レベルの更新速度です。久しぶり、昔の私w

さてと、次の話はアクアツアーの話です。とりあえず秋谷の話を進めて、次に雪菜の話を進めます!

秋谷→雪菜→二人とも→END.という流れです。


雪菜の話が見たいという方、もう少しお待ちください。

それでは、次回5話。アクアツアーでお会いしましょう。

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