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最終話 観光案内

ハワイ王国観光局発行の観光案内パンフレットより抜粋。






ハワイ王国オアフ島には二隻の記念艦があります。


一隻は日本帝国海軍の戦艦「大和」、もう一隻はアメリカ合衆国海軍の戦艦「ミズーリ」です。


「大和」は一時期ハワイ王国海軍に所属しており、その時の艦名は「カメハメハ」でしたが、「ハワイ事変」が終了した後に、日本に売却されて、戦艦としての生涯のほとんどの期間の艦名は「大和」でした。


数年前に公開された日米ハワイ三ヶ国合作のハリウッド映画では、地球を侵略しに来た異星人がハワイを襲い。


合同演習中だった日米ハワイ三ヶ国の軍人が協力して異星人と戦うというストーリーでした。


映画では、「大和」と「ミズーリ」を現役復帰させ、協力して異星人と戦うシーンがあります。


現実には、「大和」は砲塔・機関などは現物が保存されているので、時間と手間をかければ再び現役復帰させするのは可能ですが、「ミズーリ」は不可能です。


なぜなら、「ミズーリ」の砲塔・機関などの内部機器はほとんどがレプリカだからです。


これは、アメリカ合衆国とハワイ王国の間に過去起きた不幸な事件である「ハワイ事変」の事後処理が原因です。


「ミズーリ」は戦闘の最後に陸地に乗り上げて、そこで動けなくなりました。


アメリカ側司令官であるハズバンド・E・キンメル提督と日本・ハワイ側司令官である山本五十六大将が交渉した結果、「ミズーリ」の乗組員は安全にハワイ王国国外に退去できることになりました。


「ミズーリ」は陸に乗り上げたまま動かさないことになりました。


日本・ハワイ側は米海軍の最新鋭戦艦の秘密が分かるので、退去後調べるつもりでした。


乗組員が退去するための船舶をアメリカ本土から呼ぶことと、乗組員たちが「手荷物」を運び出すことは交渉の結果許可されました。


キンメル提督はアメリカ本土から工作艦を呼び寄せると、「ミズーリ」内部を解体して、内部機器を「手荷物」だと主張して全て持ち去ろうとしました。


日本・ハワイ側は抗議しましたが、キンメル提督は自分の主張を撤回しませんでした。


山本提督は苦笑しただけで、キンメル提督の主張を受け入れました。


がらんどうになった「ミズーリ」はダンスホールや水族館だった時期もありました。


しかし、ハワイ事変集結六十周年を記念して、日本海軍を退役した「大和」がオアフ島で記念艦として保存されるのに合わせて、「ミズーリ」もレプリカですが軍艦としての姿を取り戻すことになりました。


「ハワイ事変」以降は日本・アメリカ・ハワイの間で戦争は紛争は起きていません。


「大和」と「ミズーリ」は太平洋が今は「平和の海」であることの象徴になっているのです。

最終話まで読んでくださって、ありがとうございました。


新作架空戦記「航空戦艦プリンス・オブ・ウェールズとフリップス提督とリーチ艦長」を同時に投稿しております。


そちらも、よろしくお願いします。

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