暁の誓い
霧が少しずつ晴れ、朝の光が森の奥に差し込む。
昨夜の戦いで深まった疲労と緊張が、少しずつ体を解きほぐしていく。
リナは仲間たちの顔を見渡し、ほっと微笑む。
「無事でよかった……」
声に出すまでもなく、心の中で何度も繰り返す。
カイがそっと肩に手を置き、視線を交わす。
「怖かったけど、みんな一緒だったね」
その言葉に、リナの胸の奥で温かいものが広がる。
森の奥に残る黒い影は、まだ微かに揺れている。
けれど、今の彼らには恐怖よりも、希望と決意が強く輝いていた。
「これからも、守るよ。みんなを、そしてこの世界を」
リナは小さく誓う。
ミナは包帯を整えながら微笑み、レオは剣を背に戻す。
一人一人の顔に、少し疲れたけれど確かな輝きが宿っている。
その光が、朝の光と重なり、森の奥に優しく広がる。
リナは深呼吸をして、胸の奥に刻む。
「どんな試練が来ても、私たちはきっと乗り越えられる」
仲間たちはそっと頷き、手を握り合う。
声に出さなくても、互いの想いが確かに繋がっている――
霧が完全に晴れるわけではない。
森にはまだ影が潜み、未知の試練が待ち受けているかもしれない。
でも、リナたちはもう一人じゃない。
絆がある、信じ合える仲間がいる――その事実だけで、胸は満たされる。
朝の光が木々の間から差し込み、森を優しく包む。
風に揺れる葉の音が、静かに祝福しているように聞こえた。
リナはそっと微笑み、仲間たちと共に歩き出す。
まだ見ぬ未来へ――
希望と絆を胸に、暁の光の中で、彼らの物語は静かに続いていく。




