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序章

はじめまして、伏路摘希ふしじつみきと申します。

初めての執筆ですので拙いところも多く、更新も遅いと思いますがどうか見守っていただけますと幸いです。

柔らかな春の光の中、彼女は意を決して家の戸を叩く。

「ごめんください」

少しすると応答があった。

「はいはい、どちらさまでしょうか?」

現れたのは目元に小さな皺を湛えた老女だった。格好を見るにこの家の使用人だろう。

朝霧霞(あさぎりかすみ)と申します。此度、当主様との縁談があり、こちらを訪ねるようにと言われて参りました」

「あら、朝霧さま。お待ちしておりました。どうぞお入りくださいな」

淡い灰色の和服に身を包んだその人は、白髪を上品にまとめ、凛とした眼差しで微笑んだ。

「わたくし、(きく)と申します。以後、お見知りおきくださいな」

菊さんに促されぎこちないまま家へ足を踏み入れた。

家の中はまるで誰も住んでいないかのように静かで、広い屋敷に床板が軋む音が響く。

「坊ちゃんは書斎にいらっしゃるのでそちらまで案内しますね」

屋敷の雰囲気もあってか生きた心地がしないまま霞は連れられて歩いて行く。この先のことを考えると不安にもなってくるが、半ば追い出される形でこの家に来た以上ここで暮らしていくしかないのだ―

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