1話 正義のヤンキー
「あ゛ぁ゛あああぁ゛あッッ!」
伸びをして変な声を出しているこの男は、アルティメット田中。授業をサボって屋上でだらだらしているワルだッ!
「あーひまだわー」
彼がなぜワルになってしまったのか。それは『退屈』だからである。勉強も飽きてとにかくヒマなのだ。
そのとき!!!!!!(唐突)
「っ!」
田中しかいない屋上に、誰かが駆け込んできた。
「はぁ……はぁ……」
屋上に現れたのは、黒髪の女の子だった。
「何やねんお前。」
「助けて……このままだと私、殺されちゃうの!」
その女子は突然、田中に泣きついてきた。どうやらなんかヤバいらしい。
「な、なんだってー(棒)」
田中は慌てて、その女子を屋上のなんかよくわからんフェンスの裏みたいなとこに隠した。そして直後。
「うぇーーい」
「いぇーーい」
「ぶっころしてやるぜぇー」
ていう感じのヤンキーが押し寄せてきた。(適当)
「なんかヤバいやつに追われてそうで草」
「おいそこのお前!」
田中はヤンキー達に怒鳴られた。
「黒髪のやつがここに来なかったか!? 俺らはソイツに用があるんだ!」
「……見つけてどうするつもりなんや。」
「そりゃもちろんぶっ殺すのよォ! ヒャッハーーーー!! 梨汁ブシャーーーーー!!!」
ヤンキー達は全力でふなっしーの真似をしている。それを見て、田中はフッと、キモく笑った。
「……なぁんだ。てっきり、銃持ってるやつでも来るのかと思ったら、こんなゴミどもか。ふっ(キモ笑い)」
「何だと!?」
田中はポッケに手を突っ込み、イキリ散らしている。
「黒髪のやつならそこのフェンスの裏にいる。自由に殺すがいい……だが、俺を倒してから行くがいいッッッ!!」
「何だと……?」
田中は、とある拳法の構えを取った。
「さっきの黒髪よ……、安心するがいい! 俺の『豪烈無極拳』の前には、全てが無力だ。」
そう、アルティメット田中はヤンキーでありながら拳法家なのだッッ!
だが、ふなっしーヤンキー達も負けていない。
「へっ、コイツ相当バカらしい。この人数を相手に勝てると思ってんのか。それに、俺たちも拳法家だぜ。」
「ほう……? お前たちも拳法を使うのか。」
「そうだ。俺たちの最強の拳法、『梨汁冷波拳』は無敵だッ!」
こうして、アルティメット田中とふなっしー軍団の戦いは始まったッッ!
「うおぉおおッ! 梨汁ブシャァああ!!!」
先に仕掛けたのは梨汁。大勢で一斉に襲いかかってきた。
開幕から大ピンチッ! と思いきやッ!
「フン! 遅いわ遅いわッ!」
突如、梨汁たちの目の前から田中は消えた。
「なっ、消えた……!」
「まずは五人ッ!」
田中の声は空中から聞こえた。なんととんでもない跳躍力で跳び、それが目の前から消えたように見えたのである!
田中は空中から手刀を繰り出し、それはちょうど五人に命中する。
ヤンキーは残り五人! いきなり半分ぐらい消えたやで!
「クソー! ヒャッハーーー!れ!!」
「ま、待てお前ら……!」
残り五人のうち、四人が無鉄砲に駆け出した。一人は田中のヤバさに気がつき、突っ込むのを躊躇う。
「フッ、それは賢い判断やで。」
田中は突っ込んでくる四人に向かって走る。
田中の身体は、梨汁たちの攻撃を全て避け、いつのまにか四人の背中側に立っていた。
「す、すり抜けた……!?」
「梨汁拳法が聞いて呆れるわ。腹筋とかからやり直せッ!」
という言葉の直後、四人は気を失って倒れた。
そして最後に残ったたった一人は、アルティメット田中を見て唾を飲んだ。
「で、お前はどうする。俺に倒されるか、それとも逃げ帰るのか。」
とはいいつつも、田中は気がついていた。
先ほど突っ込んでこなかったコイツは、梨汁の中でも一番思量ある実力者である、とッ!
「……勝てない勝負をするバカはいないさ。」
最後の梨汁は、そう言いながらも拳法の構えを取っていた。
「是非、手合わせ願おう……ッ!」
「いいぞ。そういうバカは嫌いじゃねえッ!」
アルティメット田中と最後の梨汁の戦いが、今幕を開けるッ!